《ミスコンを可愛い可愛くないで議論するの何なの?》
女性アナウンサーの登竜門とされる大学ミスコン。すでに青山学院大学や立教大学などがグランプリを決める中、慶應義塾大学の『ミスミスターSFCコンテスト2025』に出場する女子大生が自身のXで冒頭のような投稿を行い、SNS上で波紋を広げている。
ミスコンの審査基準に変化
本投稿を行ったのは同コンテストに出場中の村上佳蓮さん。冒頭の投稿に続けて、《参考までに本年度のミスミスターSFCコンテストのテーマです》と述べ、一枚の画像をポスト。そこには《私たちは今、“個性を表現する勇気”こそがもっとも価値あるものだと信じています》とコンテストのテーマが記されている。
「村上さんの冒頭の投稿は11月11日の時点で1700万回以上も表示がなされ、議論が巻き起こっていますが、“他何で議論するのが正解なんでしょうか?”や“ミスコンに出てるってことはそれ承知なんじゃないの?”などのコメントが寄せられ、村上さんの持論を疑問に思う人が多いようです。
ご本人は何をもってグランプリを決めるべきだと考えているのか、明らかにしていませんが、大学によって審査基準は違います。Web投票やライブ配信アプリでの投票、本番当日の投票などの合計投票数で、グランプリを決める大学もありますし、そこでは“外見”がひとつの審査基準となり得ます。
もちろん、可愛い可愛くない“だけ”で審査するわけではないでしょうが、投稿が拡散され、言葉足らずの部分が目立ってしまったのだと思います」(大学ミスコン運営関係者、以下同)
“ミスコン”とひとくくりにしてしまったことも物議を醸した要因だったのかもしれない。令和のルッキズムの時代に、なぜいまだにミスコンは続くのだろうか。一方で、そもそも開催していない大学もあるという。
「2019年、法政大学はホームページで《「ミス/ミスターコンテスト」について》と題した文書を公開し、その中で《「ミス/ミスターコンテスト」のように主観に基づいて人を順位付けする行為は、「多様な人格への敬意」と相反するものであり、容認できるものではありません》とミスコンを強く批判し、ミスコン開催を認めないものとしています。
上智大学では、ミスコンを廃止し、2020年度から新たなコンテストを開始。《男性らしさや女性らしさといった性の画一的な価値観をとりはらった「開かれたコンテスト」》を掲げ、《「インフルエンサー」としての活動を競います》と明言し、審査基準にはSNS投稿の“いいね数”も関与してきます。時代とともに変わりゆくミスコンもあるのです」
可愛い可愛くない“だけ”で判断するのはいかがなものかと発信するミスコン出場者が現れるのも、時代的な観点から容易に想像できる。自身の大学がどのようなコンセプトでミスコンを行っているのか、理解したうえで出場を決めるのがよいのだろう。
慶應SFCミスコンのグランプリが決まるのは12月13日。果たして結果は――。
















