パンよりごはんの方が知能指数が高くなる
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パン派よりご飯派のほうが知能指数が高い!?

 私たちの調査でわかった、もうひとつの面白い事実をご紹介しましょう。

 仙台市の子どもたちを対象に、MRI装置を使って脳の画像をみたり、認知機能、心の働きのテストなどを実施する中で、あるとき、ふと気がついたことがありました。

 それは、朝ごはんにパンを食べている子よりも、お米を食べている子のほうが知能指数が高い、ということでした。

 私にとっては信じたくない事実でした。なぜなら、私は幼少期から朝ごはんにはパンを食べるのが習慣だったからです……。

 しかし、科学者としては事実をはっきりさせなくてはいけません。そこで、子どもたちの脳のMRI画像を解析したところ、驚くべき事実が明らかになったのです。

 それは、主食にパンを食べている子よりも、お米を食べている子のほうが、脳の神経細胞がたくさん詰まっている「灰白質」が大きい、ということでした。

 しかもその違いは幼少期よりも中学生、高校生、大学生と、成長していくにつれて大きく広がっていくこともわかったのです。灰白質の体積の違いは、生活習慣の差によるものが大きいということです。

 ではなぜ、パンよりお米のほうが脳は発達するのか?

 私は、それはパンとお米のGI値(グリセミック・インデックス)の違いではないかと考えています。GI値というのは、食後の血糖値の上がり方を示す指数で、お米は70~80であるのに対して、パンは97~98とかなり高い数値なのです。つまり、パンは急激に血糖値を上げるということ。

 そして、このGI値が低い食事をとるほど身体はよく発達するということが、アメリカで行われた調査ではわかっています。脳の細胞レベルでも同じことが言えるのではないかと私は考えています。

 このことがわかって以来、私は朝食のパンは、GI値がより低い玄米からつくる「米粉パン」に変えています。「朝食はパン派」という方は、同じようにできるだけ米粉パンにするか、GI値が低い全粒粉のパンに変えることをおすすめします。

負担なく朝食を充実させるために

 子どもの脳にとって朝食は非常に重要だとわかったところで、みなさんは今すぐ朝ごはんをしっかり子どもに食べさせたいと思っていることでしょう。

 とはいえ、共働き世帯が増えている今、「朝から何品もおかずをつくることは難しい」「朝からご飯を炊くなんて無理」という事情も無理ありません。

 ここで「朝ごはんは朝につくる」という考えを一度捨ててみてください。

 前日の夕ごはんのおかずを多めに作って朝に食べる、でも十分です。もしくは、作り置きのおかずを一品添える、でもOKです。朝、昼、晩、すべてを手作りで違うものをあれこれ食べなくてはいけないわけではありません。前の日と同じおかずで、まったくかまいません。

 無理があっては、習慣として続けることは難しくなります。無理のない方法を見つけて、子どもの脳を健全に発達させる朝食習慣をご家庭に根付かせてください。