刺激をくれた瀬戸康史

 オンオフをしっかり分け、役者としてさらなる高みを目指し続ける桐山。しかし、30代を目前にしたとき、胸にあったのは“不安”の2文字。

デビュー当時から一緒だった仲間が、辞めるのを今までたくさん見てきたんです。30代って、役者にとって、続ける人と辞める人のターニングポイントになるんですよね。自分も、29歳で出演したドラマ『ロストデイズ』を撮っているときに“あ、ここできちんと結果を残せなかったら、30代に入って自分は消えていくかもな”って、漠然と思ったんです

桐山漣 撮影/廣瀬靖士

『幕末グルメ ブシメシ!2』でも共演をしている瀬戸康史とは以前から共通点も多く、

「瀬戸も僕も同じミュージカルの舞台『テニスの王子様』がデビュー作。そこから彼もヒーローものを演じて。そして、久しぶりにドラマ『ロストデイズ』で共演したときに、主演としてきっちり座長を務めているのを見て“あ、昔の瀬戸じゃない”って感じたんです。

 彼の作品にかける情熱や、内に秘める熱い思いを肌で感じて。だからこそ、彼から刺激は本当にたくさんもらいました」

 不安を抱えた時期もあったが、それでも「やっぱり、この仕事が好きなんです」とニッコリ。

「役に選んでもらったからには、役割を全うしたい、期待以上で返したいと常に思っていて。だから、“用意、スタート”で始まって“OK! カット!”って聞こえたとき“あ、いま求められてたことにピタッとハマったんだな”って思えて、うれしい瞬間ですね」

 あらためて“役者”という仕事を見つめ直したとき、

昔は“知る人ぞ知る”のような、自分のことを知ってくれている人が少しでもいればいいかな、と思っていたんです。でも、やっぱり役者をやってるからには“あの人が出てるから見よう”って言ってもらいたい、唯一無二の存在でありたいなと考えるようになって。そのために、演じることはもちろん、現場での立ち居振る舞いなども含めて、きちんと周りを見るように常に心がけています」