川嶋あいが「歌い続けていく理由」

──そして、その家族たちと作り上げたデビュー曲「明日への扉」でブレイクしました。

 すべてが感激であり、感動でした。『あいのり』の主題歌としてテレビから初めて流れてきた瞬間、みんなで泣いてしまったりとか……あの喜びや驚きやワクワク感みたいなものをみんなと一緒に味わえたことは「永遠」だと思いますね。ずっと消え去っていないというか、あの一瞬が永遠になっている。あの瞬間があったからここまで続けることができたんだと思うし、あの記憶がまた新たな目標を生んでくれたり、すべてを突き動かすエネルギーになっているんです。それはこれからも変わらないと思います。

──歌い続けることを諦めそうになったことはないんですか?

 母が亡くなって3年ぐらいは情緒不安定でしたね。永遠である喜びも経験した一方で、ずっと一緒に生きてきた大事な人がいなくなった感覚というのは……なかなかツラくて、苦しくて、ひとりになると「歌っている意味がないじゃん。もう辞めてしまいたい」「人生を諦めたい」と思ったこともありました。

 でもそういった感情を持ちながらも音楽の道を歩み続けて、「やっぱり戦っていかなきゃいけない」という気持ちに少しずつなっていったんですよね。育ててくれた母も見てくれているだろうし、ずっと支えて救ってくれたスタッフのみんなに恩返ししたい気持ちがすごくあったからだと思います。

──デビューして15年経った今、川嶋さんが歌い続けていく理由はどんなところにあると思いますか?

 今すごく思うのは、まだまだ表現し尽くせていないものというか、自分のやりたいこととか形にしたい歌詞とかメロディーとか世界観、そういったものが自分の泉の中にたくさんある。だから「まだやらなきゃ」という気持ちになるんですよね。それを一つひとつ掘り起こして作品として届けていくことで物凄い達成感と幸福感が得られる。15年経った今、その感覚をよりいっそう実感できるようになったんです。支えてくれている人たちの存在ももちろん大きいんですけど、それもまた音楽を続けている、歌い続けている理由になっていると思います。

 楽曲提供も始めていますが、これからは自分で歌うだけではなく、作ったことがない曲や詩にもっとチャレンジしたい。歌を作るときが一番楽しいので、オーダーあれば何でも書きます(笑)。

歌うと笑顔になる…それが歌手を目指すきっかけ 撮影/森田晃博

Inteviewer:平賀哲雄

◎川嶋あいプロフィール
1986年2月21日生まれ。2002年、路上ライブ1000回、CD手売り5000枚、渋谷公会堂ワンマンLIVEという3つの目標を掲げて活動開始。2003年2月にI WiSHのaiとして人気番組の主題歌「明日への扉」でデビュー。同年8月20日に初めてのワンマンLIVEを達成。2006年からは本格的にソロ活動をスタート。代表曲として「My Love」「compass」「大丈夫だよ」「とびら」など。特に「旅立ちの日に・・・」は卒業ソングの定番曲として大人気を誇る1曲。個人のライフワークとしてボランティア活動などにも積極的に参加しており、海外に学校建設を行ったり、東日本大震災の復興支援としてTattonプロジェクトにも参加している。

公式HP http://kawashimaai.com

◎リリース情報
2018年6月27日(水)、10年ぶりのベストアルバム「川嶋あい 15th Anniversary BEST」をリリース。デビューシングル「天使たちのメロディー」から最新シングル「シンクロ」まで、2003年からリリースしてきた全30曲を収録。

◎ライブ情報
2018年8月20日(月)、今年で16回目を迎えるワンマンLIVE「Ai Kawashima 15th anniversary〜BIRTH〜」開催。会場/昭和女子大学人見記念講堂 18:00開場・19:00開演

「川嶋あい 15th Anniversary BEST」(左)初回限定盤/税込4860円。特典は全30曲のPVを一挙収録した豪華DVD。(右)通常版/税込3240円 ※記事の中で画像をクリックするとamazonの紹介ページに移動します