なぜC型ではなくO型なの?

 ランドシュタイナーの実験では、O型の赤血球は、A型の血漿と混ぜてもB型の血漿と混ぜても固まることはなく、反応ゼロ。そのため、最初はC型と命名されたものの、“ゼロ=O”ということでO型に改名されたという。

O型の血はすべての人に輸出できる!?

「前述のとおり、O型の赤血球はA型物質もB型物質も持っていないため、ほかの血液型に輸血をしても、何も起こりません。そのため、昔は“O型の血液はすべての人に輸血できる”と考えられ、実際にそうされていました」

 一方、O型の血漿はA型の赤血球と反応する抗A抗体、B型の赤血球と反応する抗B抗体、それぞれを持っている。

「確かに反応をする可能性はありますが、実際には血液中で薄まるので、特にトラブルなく輸血できます。とはいえ、現在は同じ血液型を輸血するのが基本です」

最近の子は自分の血液型を知らない!?

 かつては生後すぐに血液型の検査をしていたが、最近は行っていないよう。

 長浜バイオ大学の永田宏教授によると、

「生後6か月くらいにならないと血液型ははっきりしないんです。“生まれたときにはO型って言われたけど、実はA型だった”なんていう人は、昔は珍しくなかったですからね」

 最近の子どもはいつ、自分の血液型を知るの?

「献血にでも行かない限り、知らないでしょうね。大ケガをして輸血が必要な場合は血液型を自己申告しなくても、病院側が100%調べますから。血液型性格診断の話をしない限り、困らないでしょう(笑)」