「“○○探検隊”のような、昔のバラエティーでは、ドキュメンタリーのように見せて、明らかに“やらせ”というか“でっちあげ”はありました。制作サイドは“演出”の範囲とし、視聴者も、それを解っていて楽しんでいました。でも今の時代、それは通じません。

 『イッテQ!』のようなドキュメンタリー風のバラエティーも、10年もやってれば、どうしてもネタがなくなってくるというのは宿命なんです。それの証拠に『珍獣ハンター』も今は放送されなくなった。珍獣も尽きたのだと思います。『祭り』だってもう100回以上やってますので、そろそろネタがなくなってきたんじゃないでしょうか

 そんなときに“やらせ”が生まれやすいという。

 過去には'07年、『発掘!あるある大事典Ⅱ』(フジテレビ系)で『納豆によるダイエット効果』を取り上げた回において、データねつ造が発覚し、番組が打ち切りに。制作していた関西テレビの社長が辞任した。

 '13年に放送された『ほこ×たて 2時間スペシャル』(フジテレビ)内の『スナイパー軍団 VSラジコン軍団』対決企画でも、内容の偽造が発覚、人気だった同番組だがレギュラー枠でも打ち切りになっている。

日本テレビは、“やらせ”が致命傷となることは、十分認識しています。だから局Pが“やらせ”そのものを指示することはないと思います。問題は実際に制作にあたる制作会社やリサーチャーです。

 常に新しい企画を求められますから、プレッシャーは半端じゃないです。何も見つからなかった、あるいは思いつかなかったときに、“こんなのがあったら面白いのにな”と妄想したことが、具現化してしまうこともありえるのです」(前出・ディレクター)  

 また今回の場合は、コーディネート会社が目論んだ可能性も捨てきれない。日テレが、否定しても『橋祭り』がフェイクだった可能性は大きいのではないだろうか。

 そして、同誌は11月22日号でも2週にわたって『イッテQ!』を取り扱い、NEWSの手越祐也が出演した『宮川手越2人で挑む奇祭カリフラワー祭り』に関する新たなやらせ疑惑を指摘している。

 ネットでは、

「やらせでもいいんじゃない。バラエティーなんだから」

 とか、

「やらせでも、宮川が必死に挑戦しているのは本当なんだから」

 などと、ファンは別段、気にしていないようで、番組が打ち切りにだけはならないでほしいという声が大きい。しかし、これからの展開にもよるが、番組存亡の危機は去っていないーー。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。