言葉だけでなく、日本の文化を店で知ることも多い。

「いらっしゃいませ、という言葉もベトナムにはありません。お店の人はお客様には挨拶しないので、最初は恥ずかしくて、大きな声で言えませんでした」「恵方巻とか節分の文化もコンビニで知りました」

 雇う側はどう思っているのだろうか。

「正直に言えば、言葉の面や新人教育にさく時間で比べても、日本人のアルバイトのほうがいい」

 と、あるコンビニオーナーは言う。

「でも、募集をかけても日本人は来ないし、背に腹はかえられない。1度は、“じてんしゃがこわれたから、今日はバイトに行きません”ってメールが来てビックリしたけど、まぁ日本人でもLINEで“今日辞めます”とかあるしね。どこの国でもマジメな子はマジメだし」

シフトは週に4、5回

 コンビニで働いている外国人スタッフは、昨年、大手3社だけで5万5000人を超えた。これは全国のコンビニの店舗数とほぼ同数。つまり、平均すると全店舗に1人は外国人スタッフがいる計算だ。しかし、彼らは、留学生であり、厳密には労働者ではない。

 出入国管理法では、留学生のアルバイトは原則的に週28時間までは認められているが、“就労”はできない。アルバイトはあくまで“資格外活動”として許可されているものだ。

「シフトはだいたい週に4回か5回。学校に行く前の時間です。本当は毎日、夜も働きたいけど、時間がオーバーしちゃうからダメです」(ニュンさん)

 オーバーワークが見つかれば、母国に強制送還されてしまう。ただ、なかにはそれを覚悟で規定時間を超えて働く“出稼ぎ留学生”もいる。

 彼らが熱心に働きたがるのは、借金を背負って日本に来ているからだ。初年度の学費と渡航費、それから、日本行きの準備をする代理人(ブローカー)への手数料などを含めると、日本円で100万〜150万円にもなるという。

 約146万人──。

 これは現在、日本で働いている外国人の数だ。もちろんコンビニバイトの留学生も含まれている。その数は年々増えており、'18年に過去最高を更新した。

 昨年12月、ドタバタの末に国会で改正入管法が成立した直後、海外のメディアはこぞってこう報道した。「日本が移民に門戸を開いた!」と。