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 睡眠不足を解消するだけではない、枕の効能。自分にピッタリと合った枕に替えるだけで、身体の不調、肥満、はては首のシワまで、さまざまな悩みを解決できるかもしれません。私たち、日本人の頭の形に合う枕について、快眠セラピスト・三橋美穂さんにお話を聞いてみました!

枕を替えると睡眠も変わる!?

 “朝起きると、首や肩が痛い”や“寝返りのたびに目が覚める”“1日の疲れがとれない”などなど……。こんな相談をよく受けますが、ピッタリ合った枕に替えるだけで改善するケースはよくあります。

 実は、私も肩こりに悩んでいたひとり。原因は運動不足や日常生活にあると思っていたので、枕を替えるだけで肩こりが解消され、驚きました。 

 眠りは心身の疲れを回復する大切な役割を担います。睡眠の質が下がると、脳の疲労回復や細胞の修復・再生ができず、判断力や作業効率が落ちます。また、免疫力が下がったり、食欲増進ホルモンが分泌されて肥満を招いたりして、さまざまな不調や病気を招きます。

 睡眠はさまざまなことが影響しますが、特に寝室の環境を整えることが大切です。寝具一式の買い替えは大変なので、睡眠不足などに悩んでいる人は、まずは枕を替えてみてはいかがでしょうか。

最適な枕の高さ

快眠セラピスト・三橋美穂さん

 1万人以上の方に枕のアドバイスをした経験から、ほとんどの人が“高すぎる枕”を使っています。体形や年齢によって適した枕は異なりますが、ガッチリ体形はやや高め、スリム体形は低めの枕が合います。

 高すぎる枕を使っていると、寝ているときに後頭部が上がってうつむきぎみになるため、首や肩が突っ張って、こりや首のシワの原因になります。また、のどが圧迫されて気道が狭くなるため、いびきもかきやすくなります

 反対に枕をしないと、頭の位置が下がり、血液や水分が頭に集中し、顔がむくみます。枕をせずに横向きに寝ると、首がねじれるため、これまた首のシワの要因になります。

ホテルの枕は日本人には適さない!?

 自分にピッタリ合う枕を見つけるヒントとして、私たち日本人の頭の形の特徴を知ることが大切です。欧米人はオバマ元大統領のように後頭部が丸く、首が長くくびれが深い人が多く、日本人は後頭部の丸みが少なく、首が短い人が多いのです。

 そのため、日本人は欧米人に比べて後頭部がなだらかなため、フィットする枕は低めの場合が多くなります。これは、遺伝や生活様式が要因と考えられますが、30代半ば以降の日本人に多くみられる頭の形です。そのため、ホテルなどのふっくらとした大きな枕は欧米人には適していますが、日本人にはおすすめできないのです。

 つまり、頭から首にかけての凹凸がそれほど深くなく、肩のラインから首までの位置があまり長くないものが、日本人にとって最適な枕の高さ・形になります。ピッタリとフィットした枕は、寝た瞬間、枕の存在を感じさせない空気のような寝心地です。

「枕の形」に注意して、自分にピッタリの枕を探してみてください!

『“日本人の頭の形”に最もフィットした「極」快眠まくら』(主婦と生活社)著=三橋美穂 2300円(税抜)※記事の中で画像をクリックするとamazonの紹介ページに移動します

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PROFILE●みはし・みほ●1万人以上の睡眠相談、寝具メーカーのコンサルタント、グッズプロデュースなどに携わる。頭を触るだけで、その人にピッタリ合う枕がわかる「眠り」のスペシャリスト。シリーズ累計100万部を超える『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』など、監修・著作書籍も話題に。