グランドミュージカルならではのWキャストやトリプルキャストで同じ役を演じることも、当初は怖かったという。

「『ロミジュリ』で三浦涼介くんと初めてWキャストになったときに、比べられるんじゃないかということが単純に怖かったんです。でも実際やってみたら、それが相乗効果になるというか面白いなって思ったんです

 今回は、Wキャストがヒロくん(廣瀬友祐)なので、『ロミジュリ』で一緒にやっていたメンバーですし、楽しみだし心強いですね。すごく心が熱い方なので、僕も頑張ってヒロくんが惚れるようなシャンドン伯爵を作りたいと思います

 俳優として今いちばん努力していることは?

きれいにまとまらないお芝居をすること。それを心がけることを毎日意識しているというのはあります。好奇心で入ったミュージカルでしたけど、そこには楽しいことも、これからの自分に必要なことももちろんあって。

 何をチョイスしてこの先にどうつなげていくのか、今年26歳になりますし深く考えることもあります。

 いろいろなものをチョイスしていくのも自分次第だと考えると、また新たな方向に進む何かのきっかけになってくれる『ファントム』でもあると思います。いろいろな道がつながっている今だから、いろいろなことに挑戦したいですね」

(取材・文/井ノ口裕子)

●PROFOLE● きむら・たつなり。1993年12月8日、東京都出身。2012年、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンで俳優デビュー。主な出演作は、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』シリーズ、ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール~籠の中の道化たち~』『ロミオ&ジュリエット』『エリザベート』など。

ミュージカル『ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~』 (c)梅田芸術劇場
ミュージカル『ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~』 (c)梅田芸術劇場
【写真】カメラ目線の甘〜いスマイルにメロメロ!

ミュージカル『ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~』  19世紀後半のパリ。仮面をかぶり、オペラ座の地下で生きていかねばならない運命を背負い、自らを“オペラ座の怪人”と名乗るファントムことエリック(加藤和樹/城田優Wキャスト)。父親との関係性を軸に、歌手志望のクリスティーヌに出会い愛することを知り、亡霊ファントムから人間エリックを取り戻す「再生」の物語。城田優による新演出版は見逃せない。 出演:加藤和樹/城田優(Wキャスト)、愛希れいか/木下晴香(Wキャスト)、廣瀬友祐/木村達成(Wキャスト)、エリアンナ、エハラマサヒロ、佐藤玲、神尾佑、岡田浩暉ほか。 東京公演:2019年11月9日~12月1日@TBS 赤坂ACTシアター/大阪公演:2019年12月7日~16日@梅田芸術劇場 メインホール 【公式サイト】http://www.umegei.com/phantom2019/