「“警備員さん、チケットなんとかしてよ!”って叫ぶ声が聞こえたね。ボートレース場では芸能人を呼んだり、よくイベントをやったりしているけど、こんな早朝から人が集まったのは珍しいね」(ボートレース場近くの鮮魚店店主)

 2018年に大ヒットしたドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)。男性同士の恋愛模様を描いた同作は'19年、劇場版が公開され、興行収入は30億円に届く勢いだ。この作品で主演を務めているのが田中圭。彼が番組でエプロン姿になってみせたり、ハロウィン用のコスプレを披露すれば、ファンは歓喜し、悶絶するほどの大ブレイク中。しかし、このたび、そのブレイクっぷりゆえに発生したトラブルが……。

数百人が殺到し警察まで出動

「10月27日に岡山県倉敷市の『ボートレース児島』で行われたトークショーに、田中さんが出演しました。田中さんはボートレースのCMキャラクターを務めており、今年は複数回、ボートレース場でイベントを行っています」(スポーツ紙記者)

 当日は450枚の整理券が用意されていたが、現地には想定数をはるかに超える人々が集まっていたという。近隣では車の渋滞も発生した。

「会場には深夜から異常なほどの数のファンが押し寄せ、大混乱でした。ボートレース場の公式サイトでは、“朝6時から入場待ちが可能”とアナウンスがされていて、“徹夜は禁止”だったんです。事前に個別でボートレース場に確認をした人も、“徹夜で並ぶのは禁止する”と言われたそうです。それにもかかわらず、深夜の時点で数百人が殺到していたそうです」(当日の参加者)

 深夜に数百人が集まれば……。

「それだけの数による行列ですからね。近隣住民から苦情が入って、警察が出動する事態となってしまいました」(同・参加者)

 なぜ、そんな時間帯から大勢が集まってしまったのか。ボートレース児島は公式サイトにて、《整理券は開門時刻を目途に配布します》、《駐車場は各日AM5時00分に開門します》、《入場待ちはAM6時00分から可能です》と、アナウンスしていた。

「サイトでの説明では、“開門”が2つあって、それが朝5時の駐車場の開門と、朝9時45分のレース場の開門。整理券配布についての“開門”は、レース場についてでした。

 田中さんのファンは、ボートレースに詳しいわけではないですから、説明が少しわかりづらかったかもしれませんね。“開門時に整理券を配布”とあったことで、駐車場の開門である朝5時に配布されるという勘違いが生まれ、それならば深夜から並ばなきゃ、と思ったファンが多かったのでしょう。説明がわかりづらかったとしても、厳密には主催者側が決めた規定には違反となってしまうのですが……。

 集まったファンが作る列もグダグダで、田中さんのファンもボートレースファンも、不満が溜まってしまう状況だったようですね」(前出・スポーツ紙記者)

 ほかにも、冒頭のようなトラブルを誘発した原因が。

「現場スタッフの中には、イベントのことをよく知らない人もいて、“徹夜に関しては、やっちゃダメとは言えない”と、認めるような発言をした人もいたらしいです。こう言われた人がいたことも、徹夜は禁止だったのに集まってしまった一因だと思います。

 結果的に、出動した警察の指導で、予定時間より早めに駐車場がオープンとなったのですが、オープンしたことで“もう並んでOKだ”と思った地元のファンがLINEなどで友人に情報を拡散して、さらに人が集まってしまいました」(前出・参加者)

 別の参加者は、田中はこういった事態が起こっていたことを知っていたのでは、と話す。

「圭くんは、深夜から並んで整理券をもらった“マナー違反者”が多くいた1階の観覧席よりも、整理券なしでも見られた2階の観覧エリアに、やたら目線を送っていたように見えました」(別の参加者)

 なぜ、このようなトラブルになってしまったのか。前出のように、田中のボートレース場でのトークショーはこれが初めてではない。

「イベントは1月には東京都の『ボートレース多摩川』で、その後も4月には広島県の宮島、8月には愛知県の蒲郡と過去3回行われており、基本的に大きな騒動には至っていません。これまでトラブルがなかったことで、“田中さんのファンはマナーを守ってくれる”という認識がボートレース場側にあって、深夜の警備が手薄になってしまったのではないでしょうか。

 田中さんのファンの中にも、“なんで今回だけ?”と思っている人たちがいるそうです。説明不足と説明に対する解釈の相違、あとは、田中さん人気が想定以上だったことで起こってしまった、ということだと思います」(前出・スポーツ紙記者)