嵐のグループ結成から20年、ファンを喜ばせる発表があった!

「ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、Tik Tok、Weibo(ウェイボー)の5つのSNSを開設。会見の様子はすでに始めていたYouTubeの公式チャンネルで生配信されました」(スポーツ紙記者)

 今回、晴れてトップグループのSNSが解禁となったが、少し前からその予兆はあった。

昨年3月にYouTubeでジャニーズJr.チャンネルがスタートし、今年5月には山下智久さんが公式インスタグラムを開設。8月には、Jr.のSixTONES(ストーンズ)やSnow Man(スノーマン)などがインスタのアカウントを開設しました」(ワイドショー関係者)

『Myojo』や『POTATO』への恩義

 事務所内に追い風が吹き始めた中、決め手となったのはやはり“あの人”だった。

「今年からJr.のプロデュース業に回った滝沢秀明さんです。彼は、以前からネット進出に積極的で、Jr.の公演の舞台裏やコンサートの生配信を行う動画配信サイト『ISLAND TV』を発案しました。9月に彼が事務所の副社長に就任したことが、決定打になったのではないでしょうか」(芸能プロ関係者)

 それでもギリギリまで解禁しなかったのは、事務所の方針でもある強い“雑誌愛”が関係している。

「ジャニーズ事務所は『Myojo』や『POTATO』など、20〜30年以上続く老舗のアイドル雑誌とは“一緒に成長してきた”という強い絆があります。スポーツ紙もそうですが、昔から紙の媒体を非常に大切にするので、SNSでタレントの写真が気軽に見られるようになってしまうと、アイドル雑誌が売れなくなることを心配したのだと思います」(同・芸能プロ関係者)

『株式会社ROC』の代表取締役でITジャーナリストの坂本翔氏は、嵐がSNSを開設したメリットは大きいと指摘する。

「ファンがSNSを通じて、リアルタイムでメンバーを見られます。よいことしかないでしょう。11月3日に配信されたインスタグラムのライブでは、ファンが携帯で動画をキャプチャーする時間もとっていました。アンケート機能を利用して、嵐のメンバーからファンに語りかけて、意見を募ることもできます」

 ただ、メンバーとファンの距離が近くなったぶん、注意しなければならないことも。

「後から編集できないライブ配信では、スタジオやテレビ局で撮影したほうがよいでしょう。プライベートな投稿をする際も、リアルタイムのライブ配信は危険です。“今、ここにいます”というような投稿では、ファンが殺到する可能性があるので、時間を置いて投稿したほうがよいでしょう」(坂本氏、以下同)

 今回、中国版のツイッターであるWeiboも解禁した背景には、海外進出の狙いがあるという。

「K-POPのグローバルな展開に比べると、ジャニーズは乗り遅れていました。ツイッターやインスタグラムで投稿された文章が英語と日本語だったことを見ると、日本だけでなく海外も視野に入れていると思います。これから10〜20年活動していくことを考えると、中国圏や英語圏もカバーしなければならない。その第一歩を嵐が担ったといえます」

 気になるのは経済効果だが、SNSのアカウントを作ったからといって、収入が得られるわけではない。

広告による収入が入るのはYouTubeだけです。1回の再生あたり0・1円と言われていますが、さまざまな要因によって変わります。例えば、クリスマスや年末年始の稼ぎどきになると、企業は広告を出したがりますから、 1再生あたりの単価が上がりやすくなります。嵐の場合、相場どおり0・1円と仮定すると、その数字にこれまでアップした動画の再生回数を掛けると、チャンネルを開設してからの広告収入が出せるでしょう

 時代はデジタルへ──。嵐の新たな挑戦の明暗やいかに。