目次
Page 1
ー 政府のコロナ対策に「おかしい」
Page 2
ー 安定剤と睡眠薬を服用していた
Page 3
ー 政治家転身を勧められたら

普通の、ず〜っとお母さんをしていたんですけども、47歳からイタリアンレストランに関わりまして、その関わっている間に“食のことに関してあまりにも皆さんが知らないことが多いな”っていうのを感じまして。そしてお店で“冷え性の方には根菜を召し上がった方がいいんですよ”とか、色々なお料理の食材を説明して。

 そんなことをお隣の(席の)方がお聞きになって、“その話をウチでしてくれないか”っていうのがきっかけで、講演するようになりました」

 穏やかでやさしく語りかけるような口調で、上品な雰囲気を漂わせる高齢と思しき女性の名前は“講演家”の木村まさ子(方子)さん。そう、元SMAPメンバー・木村拓哉の実母だ。そのまさ子さんと対面するのは、この度の参議院議員選挙で結成2年にして初議席を獲得した『参政党』神谷宗幣(そうへい)事務局長。

 まさ子さんが、参政党公式YouTubeに投稿された【教育をCHANGE!神谷宗幣と木村まさ子さんが「教育」について語る!どのように子育てをしたのか!】との動画に出演したのは、参院選投票4日前の7月6日。つまりは党の命運を左右するといっても過言ではない、重要な動画に招かれたというわけだ。

 そもそも聞きなれない“参政党”とはどんな党なのか、全国紙政治部記者が解説する。

「党の“顔”である神谷氏は、もとは吹田市議会議員を務めて、2012年の衆議院選挙の大阪13区で自民党から出馬するも落選。その後は若者世代の政治への意識改革を信条として、SNSを含めたネットツールを駆使して着実に支持層を拡大してきました。

 そして2020年に同志らと参政党を結成し、“泡沫”とされながらも全選挙区に45人、比例代表に5人の候補者を送り込んで176万票を獲得。晴れて1議席を獲得するとともに政党要件も満たしたのです。共同代表の赤尾由美氏は、かつて『大日本愛国党』を率いた赤尾敏さんの姪でもあります」

政府のコロナ対策に「おかしい」

 同党が3つの重点政策として掲げるのが、学習力の高い日本人を育成する《子供の教育》、化学的な物質に依存しない《食と健康、環境保全》、外国勢力が関与できない《国のまもり》。保守色の強さこそうかがえるものの、至極真っ当な政策を打ち出しているように見える。

 おそらくは自身も飲食店経営経験者で、以後は“食育”をテーマに全国各地で講演活動を展開してきたまさ子さんだけに、子どもの教育や、食と健康への政策に同調する部分があったのだろう。神谷氏や、参政党と繋がったのは自然の成り行きか。

 一方で、政府に対して「接種は任意なのに、なし崩し的に同調圧力がかかっているのはおかしい」と声高に訴えているのが、新型コロナウイルスへの取り組みとワクチン接種について。