セルフサービスは“悪”?

 目立った意見では、客が店員を自分より下に見て接してくるということ。このことについては、海外での客と接客側の関係について示唆する声も。

「海外ではお店側もお客も、日本と比べてもっと対等な感じがしました。日本では、お金を払えば上からものを言ってもいいという輩が少なからずいます。お店側とお客は、ギブアンドテークの関係だと思って、もっと謙虚になるべきではないでしょうか」(飲食業・59歳女性)

 日本人の“サービス”に対しての考え方“お・も・て・な・し”の精神が、するほうもされるほうも強いのかもしれないが、客側がサービスを求めすぎではないか、と思うことは? の問いに、

「セルフサービスが“悪”だと思っているお客が多い」(飲食業・32歳男性)

「“ありがとうございました”ということは、もう来るなということか?“ありがとうごさいます”と言え! って、違いが私には理解できませんでした」(飲食業・56歳女性)

「年に1~2回ご来店されるお客さまですが、“いつもの目薬”といわれても……。答えられずにいると“何、知らないの? わからないってどういうこと?”ってあきれられました。あきれるのはこちらだと思うのですが」(販売業・57歳女性)

 以前、百貨店で10年以上婦人雑貨の販売を担当していた元販売員は、ため息まじりにこう話す。

「昔から“厄介なお客さま”は確かにいました。自分の理屈で販売員に食ってかかったり、どうにかして自分の要望を貫こうとする方とか。でもそれって、百貨店だからという部分もあったと思います。バーゲンセール以外では定価販売が当たり前。近所のスーパーに比べて価格が割高なぶん、接客の中で行われる、形のないきめ細かな“サービス”に価値を置かれるお客さまが多かったのかなと。

 今は時代も変わり、リアルな店舗でモノが売れなくなったぶん、百貨店はもちろん、売り上げを伸ばすために、格安店でも同じようなサービスをしなくてはいけなくなってきたと感じます。そこにつけ込むというわけではないのでしょうが、お客さま側の立場が接客の現場では上だという意識が強くなっているのかもしれません

 販売員もミスをすることはある。しかし、そのミスに過剰に反応したり、自分の思うようにしてもらうのが当たり前、と考える客が増えているのも事実なのだろう。

 このような現場の変化をどう見ているのか、接客業のベテランふたりにいつもは隠している“心の声”を出してもらった。