1年中“温め生活”を

 現代病ともいえる『冷え』だが、本来は、しっかりと運動をしていれば避けられるのだという。

「体温の約4割は筋肉から作られます。筋肉を動かしていれば、熱が作られて冷えとは無縁の身体に。男性より女性に冷え性が多いのも、筋肉量の差からきています」

 とはいえ、現代の便利な生活の中では、意識的に筋トレなどをしない限り、筋肉量を増やすのは困難。そこで石原先生がおすすめするのが“腹巻き”なのだ。

腹巻きでとにかくお腹を温めてほしいです。お腹にはたくさんの臓器があり、血流も多い場所。血液は45秒で身体を1周するので、お腹を温めれば、血液が全身をスムーズに回り、徐々にぽかぽかしてきます。そして、体温が1度上がれば、代謝や免疫力もアップするからです」

 腹巻きをすれば、最大の免疫器官である腸も効率的に温まるので、より免疫力が増し、病気の予防につながるのだ。

「腹巻きをして“便秘が治った”“膀胱炎にならなくなった”“尿の出がよくなった”“夜よく眠るようになった”などなど、いい報告をしてくださる患者さんがたくさんいます。未病のためにも、病気を改善するためにも、腹巻きは必須なんです」

 腹巻きを推進する石原先生だが、自身も24時間、365日、なんと研修医時代から今日まで約14年間も腹巻きをし続けているそう。

「真夏でも腹巻きをしています。夏は冷房や、身体を冷やす食材などで冷えを起こしやすい状態。腹巻きの素材を選べば、夏でも不快感なく着用できるはずです」

 先生がおすすめするのが、シルクの腹巻き。天然素材で肌にやさしく、汗をかいてもすぐに乾くのだそう。綿の腹巻きも吸湿性、保温性に優れているので愛用しているという。肌が過敏でないなら、ウールや化繊ももちろんOK。

「昔は腹巻きというとババくさいものが多かったのですが、今はおしゃれなデザインがいろいろありますね。夏用、冬用、昼間用、夜用など生活に合ったものをそろえて、1年中“温め生活”を続ければ、不調も寄せつけません。また真夏は実践しにくいかもしれませんが、具体的な症状があるなら、カイロを貼ってさらに集中的に温めるのもいいと思います」

 カイロを貼る際には、症状別に貼る場所を変えるとより効果的だ。例えば、生理不順や不妊症なら下腹部に、腰痛があるなら腰に、胃痛や胸焼けがあるなら、みぞおちの下からおへその上あたりに……という具合だ。

「また余分な水分の摂取を控えたり、ストレスを軽くするのも、体温アップに効果的です。お風呂もシャワーですまさずにしっかり入浴を」

 身体の冷えをとことん追い出し、目指せ体温+1度!

【選ぶときのPOINT】
1.日中は薄手で、締めつけない程度にフィット感があるもの
2.寝るときは、ゆったりとして厚手のもの
3.夏は吸湿性に優れたシルクや綿素材、冬はウールや化繊も


【プロフィール】
石原新菜先生 ◎イシハラクリニック副院長。漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオと幅広く活躍中。著書多数。