芸能
2020/5/11

ダレノガレ明美もブチギレ!「芸能人薬物疑惑」報道はどこまで本当なのか

タレントダレノガレ明美
佐々木博之(芸能ジャーナリスト)

《こういうの本当に営業妨害だからそろそろ法的な措置するかんがえています!だってさ、200平米のくだり、昔私が週刊誌に書かれた内容だし!書くことないからって適当な記事書くことやめなさいよ》

 とツイートしたダレノガレ明美だが、マジ(本気)で怒っているようだ。

 5月5日、『AERA』のネット版『AERA dot.』が、

《「マトリ」が次に狙うセレブタレント 昨年大麻逮捕の“元女優”と同ルートか》

 というタイトルの記事を配信した(ダレノガレがツイートしたのち、元記事は削除された)。

 ある女性タレントをマトリ(厚生労働省地方厚生局麻薬取締部の麻薬取締官のこと)が内偵捜査中で逮捕が近いという内容で、読者の好奇心を煽るため、本人を特定はしていないのだが、ヒントをいくつか挙げて構成するという“ありがち”な記事だった。

 この“マトリにマークされている芸能人・有名人”という記事は『東京スポーツ』でたびたび見られる、同紙のお家芸とも言える記事で、ネットニュースを見たときは、「また東スポか」と思ったのだが、配信したのが朝日新聞系列のニュースサイトである『AERA dot.』だと知って驚いた。

イニシャルネタを得意とする『東スポ』

 それにしてもニュースソースはどこからだったのか気になるところだ。

この種の記事は、“最近怪しい行動が目立つ”というような目撃情報が寄せられて、あるいはその人物に近い筋からの情報で構成するという場合もありますが、捜査関係者からのリークを受けての場合もあります。警察関係者とメディアは“情報交換”するために繋がっているケースも多いですからね。

 逆に警察サイドが捜査のために“誰か怪しいタレントいないの?”という芸能界に蔓延しているウワサを記者に聞いてくることもあります。すでに薬物で逮捕された人物の交友関係などは芸能記者のほうが詳しいときもありますしね」(週刊誌記者)

 テレビなどでも、逮捕直前のタレントのプライベート映像がタイムリーに流れたりするが、それも捜査関係者から“逮捕間近”という情報が入っているからだ。ということはリークされた情報は正確なものと思われるのだが、常にそうとは限らないというのは写真誌記者。

逮捕直前の情報は正しいものが多いと思いますが、内偵中となると微妙ですね。情報が正しいか正しくないかというより、実際は内偵情報はそれほど入ってきません。そんな情報が流れて、もしも犯人の耳にまで届くようなことになったら、逮捕は難しくなりますから。

 リストアップされている人物を教えてもらったら、記者は情報をかき集めて記事を作るわけですが、完全にクロとわかっているケースは少ない。だから慎重に慎重を重ねて記事を書いています。今回の『AERA dot.』が記事を削除し、暗に“敗北”を認めるような結果になってしまったのは、“確信を得ていないにも関わらず、ボカす表現が不十分だった”ということではないでしょうか

 そのため、たとえその人物が逮捕されると確信していても、読者が簡単に特定してしまうようなヒントは書かないのだという。疑惑だけだったらなおさらだ。その点においては、『東スポ』は秀逸だという。

東スポさんは、イメージ写真に芸能人のシルエットまで入れて、実に興味をそそる記事に仕上げています。しかし人物に関するヒントはいくつか出していますが、よく読んでみると、どれも決定的なものはないんです。ゆえにタレント本人も仮に“自分のことを言われている”と思っても反論できないという部分もあります。タレントが薬物で逮捕された後に、東スポさんの過去記事を読み返してみると、当たっていたというケースも多いので、今では東スポさんの“イニシャルネタ”発信で取材をはじめる記者も少なくないですね」(同前)

 しかし、プロフィールをどんなにボカしていてもネット上で捜索が始まり、候補が何人も上がることがあれば特定されてしまうこともある。事実無根の人にとってはたまったものではない。そして昨今の芸能界はというと、

ここ数年、ピエール瀧さん、沢尻エリカさんなど大物の逮捕が相次ぎ、その度に作品がお蔵入りに、撮り直しを余儀なくされるなど大打撃を受けてきました。その影響もあってか、テレビをはじめとしたエンタメ業界は“少しでも薬物使用の疑いがあれば起用しない”という流れになっていますよ」(民放キー局ディレクター)

 訴えたくなるのも当然だ。ダレノガレの気持ちはよくわかる。

 状況は少し異なるが、'05年に堺正章の元妻である岡田美里がテレビ番組内で、叶姉妹をイニシャルであげて「夫が“ちょっと遊びませんか”と誘われた」などと発言した。叶姉妹側は事実無根だとして、名誉棄損だと、損害賠償を求めて提訴。岡田は裁判で負けている。このケースで裁判所は「事実無根かつ名誉毀損」だと判断し、原告側の主張を認めたわけだ。

 今回の、ダレノガレのケースも裁判になれば『AERA dot.』側が負ける可能性は大だ。この手の記事はヒントのさじ加減を間違うと大ケガをし、せっかく築いた信頼を失うことになりかねない。

 慣れないことはしちゃダメだ。イニシャル報道は東スポに任せておけばいい──。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌などで取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。

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