ほったらかしでOKな“自動貯金システム”

 手間は最小限なのに、確実に貯まる『口座2つだけ貯蓄法』の方法はページ下部で確認してほしい。生活費をメインバンクから引き落とす際は、クレジットカード=光熱費、電子マネー=食費、現金=レジャー費など、支払い方法で費目を管理するとラク。

「月に1度は明細を確認して、支出の見直しを。使いすぎがあれば、現金ならレシートを、カードや電子マネーならそれぞれの明細を確認。無駄があれば節約を検討して、より多く貯められるように」

 支出チェックは夫婦で行うのがおすすめ。削りたい支出がある場合も貯金額の推移を見せつつ話せば夫も納得する。

貯金は入金サービスなどを利用し、サブバンクに毎月入るしくみにすれば、手間なく確実に貯めることができます。貯金口座をひとつにまとめることで総貯金額が把握しやすく住宅など大きな買い物の計画も立てやすくなるメリットも」

 口座は夫名義のケースが多いけれど、妻名義が必要になることも。まず考えたいのは離婚など万が一の備え。

貯金専用のサブバンクが夫名義の場合は、別に妻名義の口座を。家計をやりくりして余ったお金や、独身時代の貯金を貯めておきましょう」

 夫に預金残高や暗証番号を教える必要はなく、口座があることだけ伝えておけばOK。妻が先に死んでも、相続人が申請すればお金を相続できる。

「専業主婦で自分名義の個人年金を夫名義の口座から引き落としている人は注意。贈与税がかかることがあるので、自分名義の口座からに変更を」

 共働きの場合など、別口座を設けたほうがいいケースも。おすすめの管理法は下記で確認しましょう。

◎年金生活の場合
 メインバンクに夫の年金を入れ、生活費はそこから下ろす。年金は2か月分まとめて支払われるので、毎月半額ずつ使う。妻の年金は妻名義のサブバンクで管理し、なるべく使わず貯めておく。

◎共働き夫婦の場合
 妻の給与から家計費分を毎月メインバンクに入金。残りは自分名義の口座に貯金しておく。生活費はメインバンクから下ろし、貯金分をサブバンクに移動して、家族の貯金も確保する。

《口座2つだけ貯蓄法のやり方》
 夫が会社員、妻は専業主婦のケースで解説。口座のしぼり込みから、支出の振り返りまで夫婦で行おう。

1. 今ある銀行口座を2つに絞り、メインバンクとサブバンクを決める
 手持ち口座を洗い出し、口座を2つにしぼる。メインバンクは夫の給与振込口座か生活費をメインで引き落としている口座にすると合理的。近くに店舗がある銀行なら何かあったときに便利。サブバンクはメインバンクから資金移動しやすい銀行を選ぼう。
ポイント:給与振込口座と引き落としの多い口座に注目!

2. 給与が入金されたら、サブバンクの貯金用口座にお金を移動させる
 メインバンクに給与が振り込まれたら、貯金したい額をサブバンクに移動。資金移動のし忘れや手間を省くため、自動的にお金を移すしくみを作っておくのがベスト。他行からの自動入金サービスが利用できるところもあるのでチェックしてみよう。
ポイント:1か月あたりの預金額は月収の2割を目安に設定して

3. メインバンクの引き落とし、出金の明細を見つつ生活費をやりくりする
 生活費はメインバンクから下ろすルール。現金だけでなく、クレジットカードや電子マネー、デビットカードなどもすべて引き落とす。毎月給与振込の前日に通帳や明細で1か月の収支をチェックし、無駄があれば費目ごとに予算を決めるなどして節約しよう。
ポイント:通帳を家計簿のかわりにすると支出がひと目でわかる!