「スタンディングオベーションをしてほしい」

 サロンのメンバーは深く繋がることが多く、オフ会やメンバーの経営店舗で集まるなど個人同士での出会いが多い。そこでは西野に感化された男女が、それぞれの「夢」について語り合ったりするという。

なんというか“西野さんを大好きな人”以外を認めない雰囲気があるんですよね。もちろんサロンに入るくらいですから、みんな西野さんのことを好きだったり、尊敬しているとは思います。ただ、彼が語ったこと、逆に彼が否定したことに対し、少しでも賛同しないようなら、「出ていけ」というような反応をされるんです。“西野さん賛美”もしくは“西野さんが賛美したもの賛美”以外は認められないというか……。

 実際僕も仲よくなった人と飲みに行ったりしたこともありますが、西野さんとは少し違う考えを示したら、仲よくなったと思ったのに関係を断ってきた人もいます。そういうのがもう面倒で……。一方で、彼のクラウドファンディングで多額の出資をした人は、サロン内で面白がられたり、高い評価を受けることもあったり……。自分には合わないと思って脱会しました」(同・元サロンメンバーの男性)

 西野はこれまで常々、貯金ではなく「貯信」が大事だと語ってきた。大切なのはお金を貯めること(貯金)ではなく、“信用や信頼”を貯めること(貯信)だと。彼のクラウドファンディングに多額を投資した人は、その界隈で非常に信用されるようだが、西野の言う信用は、“貯金”から出す金で簡単に買えるものだったのだろうか。

 動員は100万人を越え、泣ける映画として何度も観に行く人が出るなど、大ヒットしているらしい『プペル』。スタンディングオベーションが巻き起こる劇場もある、ということなのだが……。

西野さんは公開前からファンに向けて、“スタンディングオベーションをしてほしい”という旨の発言をしていました。もちろん強制ではないと思いますが、西野さんのファンは従順ですからね。彼らが何度も観に行って、メンバー同士で“スタンディングオベーションしなくちゃ!”と示し合わせて、やっているんだと思いますよ」(同・元サロンメンバーの男性)

スタンディングオベーションは求めるものではなく、結果起こるもの。このような形で彼の夢である“ウォルト・ディズニー”超えはできるのだろうか……。