ジャパニメーションが世界を圧巻している! 4月23日からアメリカで公開された『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が、初週末の興行成績が約22億円と好調。外国語映画の1週目の興行成績としては、これまでの歴代1位を塗り替える快挙となった。

「アメリカ以外の中国や韓国でもすでに公開されていて、好反応。日本国内でも、昨年10月の公開以来ロングランが続き、400億円という興行収入の大記録が目前に迫っています」(映画ライター)

 今や、誰もが認める巨大コンテンツとなっているため、気になるのは今後の展開だ。

「マンガの連載は2020年5月に終了。コミックスは23巻まで発売されていますが、アニメ化されているのは8巻までですから、まだまだ先は長い。今年2月に、年内の新作放送スタートが発表されましたが、それ以上の続報はまだ出ていません」(出版関係者)

 いつになったら続きが見られるのか、やきもきしているファンも多いはずだが、ようやく放送時期がまとまったようだ。

「『無限列車編』の続編にあたる『遊廓編』は、今年10月からフジテレビで放送されることが内定したそうです」(アニメ制作会社関係者)

第1期の放送は「TOKYOMX」

 以前から、フジテレビが『鬼滅の刃』のアニメ放映権を獲得するのではないかと言われていた。

「第1期のアニメを最初に放送したのは、ローカル局のTOKYOMXでした。映画の大ヒットに湧いていた昨年10月に、フジテレビが夜9時台の『土曜プレミアム』などで、これまでの作品を“特別編集版”として放送。これが15%近い視聴率を叩き出したことで、鬼滅=フジテレビのイメージが視聴者に定着しました」(テレビ局関係者)

 近年、フジテレビは視聴率の低迷が続き、在京キー局5社の中でも存在感が弱まりつつある。注目度の高い『鬼滅の刃』がコンテンツに加わることは渡りに船だろう。

 キー局に放映権が移ることで“大きな力が働いて、原作が忠実に再現されないのではないか?”という懸念もファンの中ではあるようだが、コンテンツビジネスに詳しいフリーライターの杉本穂高氏は、こう語る。

「次回作は『遊廓編』という表記になっていますが、“遊廓”という売春を想起させるワードはコンプライアンスに触れる恐れもありますから、それを避けるために『鬼滅の刃 シーズン2』といった表記でもよかったはずです。それでも原作通りの『遊廓編』を冠したということは、従来どおり原作の再現を貫くという意思表示なのではないでしょうか」

 続編の開始時期が10月に内定したことについて、フジテレビに問い合わせてみると、

「編成に関してはお答えしておりません」

 と、否定はしなかった。ここから新たなヒットの“型”を作れるか。