杜の都・仙台が、約40年前の栄華を再びと息巻いている。1987年の大河ドラマ『独眼竜政宗』の新バージョンを誘致しようと動き出しているというのだ。
史上最高のヒット作
「2月20日、仙台商工会議所のトップで『伊達政宗公の大河ドラマを誘致する会』の副会長でもある市内の百貨店『藤崎』会長兼社長・藤崎三郎助さんが仙台市役所を訪問。主に従業員から集めた346人分の署名を提出しました。
この『誘致する会』では、政宗の没後400年となる2036年に政宗の生涯を描く新たな大河ドラマを実現しようと、100万筆を目指して署名活動を行っており、2月19日までに1万4181筆が集まっているそうです。近年は各自治体がこぞってご当地出身の武将や名士をプッシュし、大河ドラマを作ってもらう“誘致合戦”が繰り広げられています」(全国紙文化部記者、以下同)
大河ドラマ『独眼竜政宗』は、幼少期に右目を失明し、実母から疎まれながらも力強く東北を治め、天下人(秀吉・家康)に認められていく武将の物語。主演に当時28歳の若手俳優・渡辺謙を抜擢。気迫あふれる演技で一躍スターへと押し上げた。
「政宗の正室・愛姫の少女時代を、当時12歳の後藤久美子さんが演じ、“国民的美少女”として大ブームとなりました。政宗の幼年期である梵天丸が不動明王像に向かって『梵天丸もかくありたい』と言った言葉は流行語になり、真似する子どもが続出したことも知られています」
平均視聴率は39.7%(ビデオリサーチ調べ、関東)、最高視聴率は47.8%。大河ドラマ史上最高のヒット作だ。
「放送当時はやはり“ご当地ブーム”というべきか、仙台の観光客も多かったようです。昨年10月に設立された先の『誘致する会』も、地域経済の活性化も目論んでいます」
この動きについてSNSでは、《ジェームス三木の脚本は至宝だった》《ジェームス三木を超える脚本は二度とできないからやめといた方がいい》など、脚本を手掛け、昨年6月に亡くなった故・ジェームス三木氏の筆致を再評価する声や、《隠居後の政宗物語、とかスピンオフでよくない? 渡辺謙さんもちょうどいいだろうし》《過小評価されてるが最上義光のほうがいい》など、リメイクよりも隠居後の物語や、政宗の伯父で黒幕的存在として暗躍した最上義光に焦点を当てるべきだという意見も少なくない。
これについてテレビ局関係者はこう語る。
「三木さんは伊達家を地方企業に見立て、家臣たちにも光を当てました。また、政宗と母親との確執など、ホームドラマ的な要素を取り入れたことが功を奏したのです。こうした“人間ドラマ重視”の視点が、多くの視聴者を引きつけましたが、単なるリメイクではなく、新たな切り口がなければ当時のブームを超えるのは難しいでしょう」
“実現すれば”、10年後の2036年。かなり気の長い話だが、果たして“前作超え”なるか――。






















