子どものいじめに大人は何をすべき?

 わが子がいじめを受けているおそれがあるとき、学校側へどう伝えるべきだろうか?

「子どもに聞いた話のすべてを伝えようとすると、学校側もパニックを起こしてしまうため、まずは電話をして、対面で話ができるようにアポを取りつけましょう」

 学校へ出向く前に、ネットで地域のいじめ条例を確認しておこう。また、各学校で策定され、公開されている『いじめ防止基本方針』もチェックを。プリントアウトして持っていくと、より効果的だ。

 実際に話す際には、感情的にならないよう注意。学校側がモンスター・ペアレントと認定しかねないからだ。協力を仰ぐべき相手にクレーマー扱いされてしまえば、解決は遠ざかってしまう。最初こそ冷静に、事実を淡々と伝える姿勢を心がけたい。

「相談後、時間がたっても学校側がいじめ調査書類を出してこない場合、迷わず開示請求をしてください」

いじめは初期対応が重要。小さな芽のうちに摘むことができるよう予防教育に力を入れるべきと阿部さんは強調する(写真はイメージ)
【写真】特に小学校で激増! いじめ認知件数の推移

 最後に、いじめ対策をするうえでいちばん大切なことを阿部さんに聞いてみた。

「予防教育の徹底です。先生たちが自らいじめをキャッチできる能力は、残念ながらものすごく低い。そのため、いじめを目の当たりにした子どもたち自身がどう対処すればいいのか、その根本的な仕組みを教えることが重要だと思っています。小さな芽のうちに摘むことができる社会をつくること。そして大人たちは、いじめについてもっと関心を持ち、より深く理解することを心がけてほしいと思います」

阿部泰尚さん
NPO法人『ユース・ガーディアン』代表。探偵として子どものいじめ調査を数多く手がけ、解決へ導いてきた。『いじめを本気でなくすには』ほか著書多数

《取材・文/高橋ももこ》