世界の歌姫も実践!? 食卓が紫一色に

紫カリフラワーや紫芋などに含まれるアントシアニンには、体内の有害物質をデトックスする作用もある(写真はイメージです)
【写真】'11年に出産した後の激太りを“あるダイエット”で解消したマライア・キャリー

 アメリカを代表する歌姫、マライア・キャリー。一時期は体重120kgと噂されていた。そんな彼女が30kgやせたメソッドとして評判なのが『パープルダイエット』。ブルーベリーや紫玉ねぎ、紫キャベツなど、紫色の食べ物のみを週に3日、1日3回食べるというものだ。

「食卓を紫一色に染めるとは、華やかなものに目がないセレブならではのダイエット法ですね(笑)。紫の野菜や果物には、アントシアニンという抗酸化物質が豊富に含まれています。内臓脂肪の蓄積や、老化の原因となる活性酸素の発生を抑える働きがあり、ダイエットやアンチエイジングの強力な味方。とはいえ、週3日も野菜と果物のみの食事では、ちょっと心配ですね」

 マライアのようなあきらかな肥満体形ならともかく、“太りぎみ”程度の人では栄養が足りなくなるおそれも。

ダイエット中でも、タンパク質・脂質・炭水化物の3大栄養素は必ずとるべきです。健康的にやせたいならそれぞれの量を減らすこと。そのうえで、アントシアニンが含まれた食材を意識して足すなど、上手にパープルダイエットを取り入れるとよいでしょう」

 紫色の食べ物に限らず、黒豆やりんご、いちごなどにもアントシアニンは含まれている。

「ただし、アントシアニンの効果は短時間しか持続しません。1度に大量にとるのではなく、朝昼晩と少しずつ摂取するのがベストです」

旧石器時代に遡り昔の生活に

 アメリカで発祥し、いまや世界中で実践されている『パレオダイエット』。パレオとはパレオリシックの略称で、「旧石器時代」を表す。

パレオダイエットを紹介するアメリカのレシピ本(Amazonサイトより)

 人間が米や小麦などの穀物類を食べるようになったのは、農耕が発達したここ1万年のこと。それ以前は狩猟採集によって得た食材が主流であったことから、「食生活の原点に返る」ことを目指すダイエット法だ。穀物類や乳製品は極力制限し、肉や魚、ナッツ類を多く摂取することを推奨している。

米や小麦を制限するなど、日本で流行した糖質制限ダイエットに似ていて、実践するなら注意が必要。オーストラリアのエディスコーワン大学で行われた研究では、パレオダイエットを実行した人の血中に、循環器疾患発症のリスクに関わるトリメチルアミンNオキシドという酸化生成物が発生する可能性が認められました。穀物などの糖質を極端に制限して急激に減量することが、必ずしも身体によいわけではないと証明された形です」

 そうはいっても、たしかに旧石器時代にメタボはいなかったはず! 穀物類をガマンして手っ取り早くやせられるならありがたいが……。

「これまで糖質を過剰にとりすぎていた人が米や麺類をセーブするのは賛成ですが、やりすぎは禁物。糖質を減らしたぶん、肉や魚をたくさん食べてしまっては意味がありません。肉や魚などの動物性タンパク質は、腸内にすむ悪玉菌の大好物。腸内環境を整えるには、バランスのよい食事がいちばんです」

 250万年前の食生活を現代人に当てはめるやり方は、やはり無理があるかも。