女性で史上初の「究極のサマディ(悟り)」に達したインド政府公認のシッダーマスター=ヒマラヤ大聖者、ヨグマタ相川圭子さん。ヒマラヤ秘教の厳しい修行を越え、究極の真理を悟ったヨグマタ=宇宙の母さんに、読者の悩みを相談。辛酸なめ子さんが感性あふれるイラストとともに、解決へとみちびきます。

※今週のお悩み

 5歳になるわんぱく男児の母親です。動きも激しい息子の子育てにクタクタです。先日、公園で遊んでいたら、息子がお友達の女の子の遊び道具を奪ったらしく、泣かせてしまいました。すぐに駆け寄って「ごめんね」と言ったのですが、そばにいた女の子のおじいちゃんが息子を叱責、頭にゴツンとげんこつを。息子はびっくりして、泣きだしてしまいました。正しい叱責だとは思いつつ、モヤモヤする私は母親失格?
(33歳・化粧品会社勤務/神奈川県)

おじいさんに感謝すれば自分も息子さんも成長します

 わんぱくな5歳の男の子の子育ては、本当に大変だと思います。子育てについてのさまざまな情報があっても、なかなかうまくいかず、心に余裕がなくなっているのではないでしょうか。

 お子さんはおひとりのようですから、さまざまなものを与えすぎたり、少しわがままに育ったのかもしれません。

 人のものを無断でとったり、人を傷つけてはいけないこと、正しくない行動は人も自分も傷つけてしまうこと、よい行為をすることでみんなが幸せになること、これらを愛で説明しましょう。

 お子さんは、まだ幼く、欲望のままに遠慮のない時期ですが、愛で説くことで次第にわかってくるでしょう。

 以前、インドで3歳くらいの子が、親が教えたのか、自分の食べる分の一部をそこにいる大人たちに配り、相手のありがとうという言葉にうれしそうにしていました。

 私はそれを見て感動し、そうした行為を、小さな子どももできるのだと思ったのです。

 今回の公園の出来事で、おじいさんは、あなたの代わりに息子を叱ってくれたとも考えられます。おじいさんの孫を守るがゆえにとった行動を許し、感謝できれば素晴らしいと思います。

 息子に「貸してねと言うのよ」とか、「女の子にもおじいちゃんにもごめんなさいと言おうね」という具合です。

 さらには、子どもがなぜそのような行動を起こしたのか。あなたの愛では埋められない、何かが不足しているのです。そのことに気づくこと。

 心配や不満、ジャッジのエネルギーではなく、すべてを学びとして受け取り、自他を愛し、自信を持ってどっしりとした人になることも大事です。誰でも自分のことは見えにくいものですが、息子ばかりを愛するのではなく、周りにも思いやりのある母親になりましょう。

 小さな子どもへの親の影響は多大です。みんなが助け合う生き方をするといいでしょう。

 私の道場では、母と子共にヒマラヤシッダー瞑想指導をして、2人とも内側が整い、エゴが解けて慈愛が生まれ、自然によくなります。また周りの幸せを願うようにガイドしています。するとものごとは早く改善していくのです。

ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔
ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔

ヨグマタ相川圭子さん……究極のサマディに達して下界で活躍する世界にたった2人しかいないヒマラヤ大聖者。「女性史上初」5千年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者。国連本部で主賓としてスピーチ。日本、インド、ヨーロッパ、アメリカで活躍。日本に道場を持ち、ディクシャという瞑想秘法伝授と悟りの合宿を行う。全国で指導を展開。人生を変える本質的な生き方をガイド。『心と体をととのえて、もっと楽に生きる』(中央公論新社)など著書累計90万部。TBSラジオ・インターFM897、BSテレビに好評レギュラー出演中。
●公式サイト:https://www.science.ne.jp/

辛酸なめ子……東京都生まれ。女子学院中学校・高等学校を経て、武蔵野美術大学短大卒。漫画家・コラムニストとして活躍。『渡る世間は罠だらけ』など著書多数。Twitter:godblessnameko

〈構成/池野佐知子〉