近年、私たちの体内で発生するある“ガス”に、健康に役立つさまざまな効果があることがわかってきました。まるで魔法のようなこのガスを自宅で簡単に増やし、血圧を下げるワザをご紹介します!

体内で作れる“血管拡張剤”があった!

 高血圧が気になる方にご紹介したいのが、自分の体内で天然の“血管拡張剤”を増やすこと。その方法は「1分間ずつ手をニギニギする」だけ!

 最先端の科学とユニークな実験で日常の疑問を調査するNHKの番組『ガッテン!』では、血圧が高めの男女5名にその「ニギニギ」ワザを試してもらう実験を行いました。

 実験開始から4週間後、なんと5人中4人の血圧が下がったのです。なかには1週間の平均値が21mmHg下がったという人も! このワザで増やした天然の“血管拡張剤”とは、実は一酸化窒素(NO)のこと。

 一酸化窒素(以下、NO)というと、排気ガスに含まれる大気汚染物質として名前を聞いたことがある人もいるかもしれません。

 ところが意外にも、私たちの体内のあらゆるところで、健康のために役立っていることがわかってきました。

 高血圧のほかに、狭心症、脱毛症、胃腸障害、男性機能低下、血栓といった症状にも、NOを含む薬を使った治療などによって効果が期待できるというのです。また最新研究では、認知症治療での臨床治験がすでに始まっており、3年後の実用化を目指して研究が進められています。

 このように医学界でもNOのさまざまな用途での効果が注目されています。

「ニギニギ」以外の方法も取り入れよう!

 さまざまな効果が期待できるNOですが、下のグラフが示すように、年齢とともに体内で生み出せる力が減ってしまいます。

血圧を下げる一酸化窒素(NO)の産出能力は、加齢とともに減る!

 体内でNOを生み出す力は、年を重ねるごとに弱まる。20代から50代では、男女ともに約半分近くまで減っている。監修◎広島大学病院未来医療センター 東 幸仁さん

 そこで減った分を補うのにおすすめなのが「ニギニギ」ワザ(このワザで効果が期待できるのは高血圧のみ。ほかの症状には、薬による治療などが必要です)。詳しいやり方は下で紹介していますが、そもそもなぜこんなに簡単な方法でNOが増やせるのでしょうか。そのカギは血管の中にあります。

 私たちの血管の内壁の細胞には、壺のような形をした「カベオラ」という組織があり、そこに刺激を与えることでNOが増えます。手をニギニギすると一時的に血流が増えるため、血液の流れによってカベオラを刺激しているというわけなのです。

 激しい運動ではないため、日常的に運動をしている人や若い人には効果がなさそうだと感じるかもしれません。

 ところがNOは、出せば出すほど出やすくなるため、気づいたときに「ニギニギ」することで、きちんと効果があります。しかも自分でNOを出す分には、出しすぎになるという心配もありません。

 このワザ以外にも、下のイラストで紹介したような食べ物や運動などの方法でもNOを増やすことができます。

 ポイントは継続すること。自分に合った方法を日々の生活に取り入れて、無理なくNOを増やしちゃいましょう!

一酸化窒素(NO)を増やす方法

・青魚
・緑茶
・緑黄色野菜
・ピーナッツ
・ブラックチョコレート
・赤ワイン(目安はグラス1杯)
・有酸素運動
・マッサージ
・温泉(入浴)
・女性ホルモン

一酸化窒素(NO)を増やす方法(イラスト/スギザキメグミ)

※血圧が高めの人や通院中の人は、医師に相談してからお試しください。

道具不要の「ニギニギ」ワザ

(1)手を心臓より下の位置に置く。立っていても、座っていてもOK。

(1)手を心臓より下の位置に置く。立っていても、座っていてもOK。(イラスト/スギザキメグミ)

(2)1秒に1回のペースで片手を軽く握る。

(2)1秒に1回のペースで片手を軽く握る。(イラスト/スギザキメグミ)

 両手で同時にやると血圧が急上昇するおそれがあるため、必ず片手ずつ行ってください。どちらの手から始めてもかまいません。息は止めずに自然な呼吸で。

(3)60秒間、無理せず続けられる力でニギニギを続ける。

(3)60秒間、無理せず続けられる力でニギニギを続ける。(イラスト/スギザキメグミ)

(4)少し休憩したら、もう片方の手で1~3の動作を行う。

 右手1分・左手1分を1セットで、1日1~2セット、毎日行いましょう

※高血圧や心臓病を治療中の方は、必ず医師と相談して行ってください。
※補助的な高血圧対策です。適切な食事や運動・治療の代替にはなりません。
※朝起きてすぐなど、血圧が高いときを避けて行ってください。

■NHK『ガッテン!』今後の放送予定
総合テレビ毎週水曜午後7時30分~8時15分

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