管理者の高齢化とコロナの爪痕

『星野仙一記念館』は今年で80歳を迎えた館長の健康面に加え、新型コロナウイルスの感染拡大で4度の休館を余儀なくされたことが決め手になったという。

「もともと持病があり、コロナ禍で体調を崩したのがいちばんの理由です。緊急事態宣言で4度の休館により来場者がコロナ禍前の7割減に。健康面や資金面でも周りに迷惑をかける前に……と閉館を決意しました」(館長の延原敏朗さん)

 展示されている1000点以上の思い出の品は、記念館のある倉敷市に寄贈される。

「まだ閉館前ということもあり、寄贈された品の展示場所や方法は現在検討中です」(倉敷市スポーツ振興課)

 新型コロナの影響で再開の見通しが立たない場所も。

「『西村京太郎記念館』は今年1月の緊急事態宣言後に休業を発表。解除された現在も休業が延長されたままで、再開の見込みが立っていません。このまま閉館してしまうのでは……と心配の声が挙がっています」(前出・トラベルライター)

 今年8月には、北海道函館市にある『北島三郎記念館』も地元の一部メディアで閉館が報じられたが……。

函館を代表する金森赤レンガ倉庫エリアにある『北島三郎記念館』。再開時期は未定

建物の老朽化のため9月から休館中ですが、閉館ではございません。施設の点検が終わり次第、再オープン予定です」(記念館担当者)

 さまざまな要因で閉館や休館が相次ぐ有名人の記念館。閉館してしまうところと続くところの差を、久恒さんはマニアの視点でこう分析する。

いちばんは地域の方に愛されているかどうかでしょう。観光地にある記念館は営利目的のケースも多いので、集客が落ちて赤字になってしまうと閉館してしまいやすい。

 一方で出身地などにあり、自治体などの理解を得て、町全体で盛り上げているところは存続しやすい印象です。福岡県にある『北九州市立松本清張記念館』は、松本先生の担当編集者だった方が館長をされていることもあり、床もピカピカに磨かれているなど愛情をとても感じます」