優勝争いは青学vs駒澤
1区にブヌカ宣言

ーー'22年の箱根駅伝。その戦局をどう見ますか?

徳本「予選会からの出場でシード権を取りそうなのは明治と中央。駿河台としては専修、国士舘、山梨学院を目標にしたい」

和田僕は創価に注目してる。なんだか、昔の青学みたいなところがあって。要するに、トラックの記録がそんなになくても、駅伝の20キロになるとしっかり走ってくる。出雲駅伝、全日本大学駅伝に出場してないからこそ、戦力が未知数で何をしてくるかわからない面白さがある」

ーー優勝争いについては?

徳本駒澤、青学は戦力的に互角。箱根駅伝の魅力を世に広く伝えた功績を考えると、青学の復活優勝を見たい気持ちもあるかな」

和田「エースの存在力でいけば、駒澤が有利?」

徳本田澤廉選手(3年)と鈴木芽吹選手(2年)はめちゃくちゃ強い。ただ、総合的な選手層の厚さを見ると、青学が勝てる要素は十分にある」

和田全日本6区の安原太陽選手(駒澤2年)の走りが素晴らしかったから、駒澤にもまだまだ隠れた戦力はいそうだね。青学は'21年は4位だったけど、原(晋)監督は今大会のほうが自信ありそうな感じがする。

 その2校に続くのは東京国際、明治、早稲田、順天堂かな。東京五輪入賞の三浦龍司選手(順天堂2年)、個人的な願望として2区はあんまり走ってほしくないな。3区がいい」

徳本「負担になるから2区は走らせないって話だけど。3区が適任だろうね。僕だったら3区で使いたい。あと、東京国際の近年の活躍はとても気になる」

和田東京国際は2区でヴィンセント選手(3年)でぶっち切らせるのは想像できるけど、ブヌカ選手(駿河台4年)も2区?」

徳本「ブヌカは僕らの唯一のカード。今のところは1区で使おうと思ってる」

和田「1区!?かつて徳が逃げたように?面白いね」

徳本「ブヌカでかき回したいのよ」

和田「でもブヌカ選手は単独走で20キロ、ガンガン行けるの?」

徳本「あいつは行け……ないね(笑)」

和田「行けへんのかい!」

徳本「ただ、ブヌカが1区に行くかどうかで、全大学の1区のメンツはガラッと変わってくると思ってる。たとえ20番予想がついている大学でも、この1枚はデカいんですよ。あと、ウチでいったら清野太成(3年)と永井竜二(3年)はイケメンだから注目してやってください

和田「イケメン枠だったら、東京国際の丹所健選手(3年)もモテそうだよね」

徳本「いや、僕は丹所選手よりイケメンだと思ってる」

和田「さすが、選手への愛があるね(笑)」

徳本「(笑)」

和田「僕らの代表である徳が率いる駿河台、応援してますよ。そして箱根が終わったら、徳の監督初陣を同期のみんなで労います!」

徳本「ありがとう!(笑)」

和田正人

 '79年8月25日生まれ。日本大学卒業。2年時(第76回大会、'00年)は9区区間9位。主将を務めた4年時(第78回大会、'02年)は9区区間5位。NEC陸上競技部をへて、俳優として活躍中。'17年より『NHKラジオ箱根駅伝』のゲスト解説を務めている

徳本一善監督

 '79年6月22日生まれ。法政大学卒業。1年時(第75回大会、'99年)は1区10位。2年時(第76回大会、'00年)は1区区間賞。3年時(第77回大会、'01年)は2区2位(日本人トップ)。4年時(第78回大会、'02年)は2区途中棄権。日清食品グループ、モンテローザをへて、'12年より駿河台大学駅伝部監督

【注1】中央大学の選手として箱根駅伝に2度出場。ロンドン五輪では藤原新選手の専任コーチ。アスリートを中心に所属する事務所『クロスブレイス』代表取締役。

【注2】法政大学時代、徳本監督とともに“オレンジエクスプレス”を巻き起こした。現在は法政大学陸上部駅伝監督。

【注3】予選会の上位10チームが本選に出場できる。

【注4】駿河台大学4年生。31歳。自己啓発等休業制度を利用し、中学校体育教師を2年間限定で休職中。