「遅刻や無断欠勤はなく一所懸命に働いていましたが、正直、仕事ができるほうではありませんでしたね。1980年代のロボットアニメが好きで、ガンダムの話をよくしていたのを覚えています。いわゆる“ヲタク気質”ではありましたが、普通の男でしたよ」(元同僚の男性)

 女性絡みの目立ったトラブルはなかったという。

仕事ができないくせに口うるさい男

 さすがに職場で下心をむき出しにするはずもないが、一緒に仕事をしたことのある女性からはこんな話も。

「評判が悪かった。仕事ができないくせに、周囲には口うるさく言うから。こんなハレンチな事件で逮捕されるとは思っていなかったが、どうしようもない男ではあった」(元同僚の女性)

 事件当日、若松河田駅から西新井駅までどのようなルートをたどったかは明かされていない。最もポピュラーと思われる乗り換えで足跡をたどると、乗り換え距離は長く面倒だし、至るところに防犯カメラがあり、犯行を思いとどまる機会はいくらでもあるように感じた。

 そもそも、尾行はそんなに簡単だろうか。

 捜査関係者はこう話す。

「尾行対象者とつかず離れずの距離を維持するのはその道のプロでも難しい。見失うまいと近づきすぎ、途中で対象者に不審がられたときに備えて複数で追うのがセオリーだ。ただ、これは相手が尾行を警戒している場合であり、一般の人はまさか尾行されているとは思わないからそう難しくない。人混みに紛れていればなおさら気付きにくいだろう」

 女性のお尻をみて思わず興奮し、その劣情を30分以上たぎらせ爆発させた容疑者。理性は早い段階で吹き飛んでいたのかもしれない。