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ー 兄弟でも、恋人でも家族でもない関係

高橋恭平(以下、高橋)「(芦田)愛菜ちゃんのことは、小さいころからドラマや映画で見ていました。僕にとって、大先輩です!!」

芦田愛菜(以下、芦田)「いえいえ、そんな。高橋(恭平)さんのお顔は知っていたのですが、お話しされている姿をあまり見たことがなくて。どんな方なのかなとドキドキしていたら、スタッフさんとお話しされているところに私を交ぜてくださって。フレンドリーに接してくださって、すごくうれしかったです」

兄弟でも、恋人でも家族でもない関係

 17歳の女子高校生・佐山うららと、夫に先立たれた75歳の市野井雪。BL(ボーイズ・ラブ)漫画を通して親友となった、年の差58歳のふたりの青春を描く、映画『メタモルフォーゼの縁側』。数々の漫画賞を受賞した同名の原作を映像化した作品で、芦田愛菜はうららを、高橋恭平(なにわ男子)は、うららの幼なじみ・河村紡を演じている。

芦田「高橋さんってムードメーカーで場をすごく盛り上げてくださるから、現場の雰囲気が明るくなるんです。紡も誰とでも仲よくできる人だと思うので、重なる部分がありました」

高橋「僕って、ムードメーカーでした? 自分ではわからないですけど。でも、そう言っていただけると、ありがたいです。今回、初めて愛菜ちゃんとお芝居をさせていただいたんですが、独特の空気感を持っていらして。オーラがあるというか。少し違うかもしれませんが、うららにも彼女にしかない空気感があるので、そういう部分が似ているのかなと思います」

 うららと紡。ふたりのようにお互いを理解し、支え合っている幼なじみの存在が羨ましいと語る。

芦田「兄弟でも、恋人でも、家族でもない。だけど、隣にいてあげたいし、何かしてあげたい。一緒にいると落ち着く関係って不思議だなと思います」

高橋「僕もうららと紡のような関係性の幼なじみがいないので、まわりの人に聞いたりしながら役作りをしていきました」

 キャスティングが発表された際、“(撮影中、芦田が)些細な会話でも何でもめちゃくちゃ笑ってくれるので、すごく楽しかったです!!”と、コメントしていた高橋。

高橋「愛菜ちゃんって本当に優しくて、とにかく笑ってくれるんです。笑ってくれるとうれしくなっちゃうじゃないですか。それで、僕の趣味や、同じ関西出身(高橋は大阪、芦田は兵庫)なので方言の話をしたりして」

芦田「スタッフさんにも関西出身の方がいらっしゃって、すごく和気あいあいとしていました」

高橋「そう、スタッフさんも交えて話すことが多かったですね。サウナにハマっていたので、愛菜ちゃんや監督に、すばらしさを伝えたこともありました(笑)」

芦田「“整う”って、そういうことなんだ!! スゴイな!! と思いながらお話を聞いて(笑)。サウナに入ったことはありますが、“整う”は経験したことがないので興味深かったです」

 残念ながら、撮影現場では高橋に伝えるタイミングがなかったという、芦田がハマっていることが何か聞くと、

芦田「カレーです。最近、家族が“ヒーヒー”言っているような辛いものをおいしく食べることができると気がついて。大人になったな~って(笑)。なので、スパイスカレーにすごく興味があるのと、どのくらい辛いものまで食べることができるか試してみたいと思っています。でも、先ほどの取材で高橋さん辛いものが苦手っておっしゃって。オススメはできないですね(笑)」

高橋「そうなんですよ、辛いのはちょっとね。苦手なんです(苦笑)」

 映画では、人付き合いが苦手なうららが、雪(宮本信子)と出会ったことで変わっていく。

芦田「きっと誰にでも大切なものってあると思います。その大切なものを通して、うららにとっての雪さんのような人と出会って、すてきな日々を送ることができるかもしれない。そんなふうにすごく前向きになれる作品です。“明日も頑張ろう”と思っていただける、あったかい映画なので、ぜひ見ていただきたいです」

高橋「人間関係を築くことが苦手だったり、悩んでいる方がご覧になったら、勇気をもらえるんじゃないかと思いますね。面白くて、感動する。心があたたかくなる作品です」

漫画を描いてみたいと思ったことは?

高橋:絵を描くのは好きなんです。でも、漫画は考えたことがなかったですね。ビックリしたときのギザギザの吹き出しとか、背景は描いてみたいです!!

芦田:絵を描くのは好きですけど、得意かと言われたら「う~ん」という感じですね(笑)。今回、うららが漫画を描くシーンでGペンを使わせていただいたり、背景のスクリーントーンを削ったりしたんですが、すごく楽しかったです。とても大変な作業だけれど、漫画を描くのは楽しそうだなと思いました。

高橋:もし、愛菜ちゃんが人物を描いてくれたら、僕は背景を担当します!!

(C)2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会
(C)2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会

映画『メタモルフォーゼの縁側』
6月17日全国公開 配給:日活
(C)2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会

【芦田】ヘアメイク/板倉タクマ(ヌーデ) スタイリスト/浜松あゆみ 衣装協力/ワンピース:ミントデザインズ、靴:スタイリスト私物