日本の最西端に位置する与那国島は人口約1600人、車を使えば1時間ほどで1周できてしまうほどの小さな島だ。1年を通してのどかな雰囲気に包まれているこの場所で、現在ビッグなプロジェクトが進行している。

「与那国島では以前、フジテレビ系列のドラマ『Dr.コトー診療所』の撮影が行われていたのですが、6月中旬から続編映画の撮影が始まったといいます。2022年末の公開を予定しているようですね」(製作会社関係者)

『Dr.コトー診療所』といえば、吉岡秀隆が主演し、'03年に第1シリーズが放送された医療ドラマ。

「絶海の孤島に赴任した医師が、設備の乏しい診療所で奮闘するというストーリーです。南国を舞台にしたハートフルな展開が受けて高視聴率をマーク。2004年に単発の特別ドラマが2本、2006年には第2シリーズも制作されました」(テレビ誌ライター)

 最後の放送から、実に16年。なぜ今になって続編が作られることになったのか。

「フジテレビは昨年末から希望退職者を募ったり、6月下旬には新社長が就任したりと大きな転換期を迎えています。その一環で、過去に人気のあったドラマの続編を作るという企画がいくつか立ち上がり、『Dr.コトー診療所』にも白羽の矢が立ったそうです」(前出・製作会社関係者)

 第1シリーズから撮影場所を提供し続けてきた島民の男性は、まさかのカムバックに驚きを隠せない。

「第2シリーズの打ち上げに参加させてもらったのですが、監督の中江功さんが“このドラマは予算がかかりすぎて続編は難しい”とスピーチしていたんです。そのため、続きはないものだと思っていたから、新作が作られると聞いてみんな喜んでいますよ!

撮影スタッフと親交を深めた島民

 放送後は“聖地巡礼”として観光に訪れる人も増えるなど経済的にもプラスとなった本作だが、島民たちが喜ぶ理由はそれだけではないようだ。

6月初頭に島民に配られたチラシ。長期間の撮影には、島民の協力が不可欠

「ドラマの撮影は半年ほど続いたのですが、小さな島に長く一緒にいたため、撮影スタッフの方たちとは一緒に食事をしたりと、本当に仲良くなったんです。だから、離れていた友人にまた会えるような感覚で楽しみなんですよ。6月に入って島内でエキストラ募集のチラシが配られましたが、もちろん協力するつもりです」(同・島民の男性)

 しかし、今回は親密な交流はなかなか難しそうだ。

「撮影中はキャスト・スタッフともに“島内での外食禁止”というお達しが出ているそうなんです。理由はもちろん、新型コロナウイルスの感染対策。小さい島ですから油断すると一気に蔓延するおそれがありますからね。万全を期するためには仕方ありませんが、以前のように沖縄料理を囲んで交流できないのは残念です……」(別の島民の男性)

 フジテレビに『Dr.コトー診療所』続編映画の製作について問い合わせると、

「製作の詳細については、お答えしておりません」

 と、否定はしなかった。

 コロナ禍で揺れ続ける医療の現場。そんな時代に医療ドラマの名作が復活するのは必然かもしれない。