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ー 台湾では「観客を球場に呼び込む手段の一つ」として定着

 野球の国際大会『ワールド・ベースボール・クラシック(以下WBC)』が3月5日に開幕し、連日熱戦が繰り広げられている。日本代表の戦いぶりに注目が集まるなか、プレーではないところで思わぬ話題を呼んでいるのが“台湾チア”の存在だ。

台湾では「観客を球場に呼び込む手段の一つ」として定着

台湾プロ野球においては、チアリーダーによる応援が醍醐味のひとつとされています。彼女たちを見るために球場に足を運び続ける熱心なファンもいます。日本球界でもチアによるパフォーマンスはありますが、台湾チアはより“アイドル”に近い存在だと思います。

 今回のWBCでは、各球団から選抜された12名のチアリーダーが来日。その華やかな応援と美しい容姿を存分に発揮して話題になっていますし、試合外のところでも、SNSなどで見せるチアリーダーたちの愛らしいキャラクターや絡みが注目されていますね」(スポーツ紙記者)

 日本での台湾チアに対する関心は日に日に高まっており、SNSでも、

《WBC台湾チア、レベル高すぎる》
《チアガール笑顔が素敵、生で観たいな》
《可愛いチアの皆さんに釘付けです》

 など、さまざまな声が集まっている。

 また、台湾チアと言えば、過去に大谷翔平選手が“神配慮”を見せたことでも話題になった。

2023年、大谷選手がエンゼルスに在籍していたときのことです。“台湾デー”と冠したレッドソックス戦で、台湾プロ野球チーム『楽天モンキーズ』が擁するチアの『楽天ガールズ』がパフォーマンスを披露しました。

 その際、大谷選手とチアリーダーたちが交流する場があったのですが、彼は記念撮影のシーンで30cmくらいある身長差を気遣ったのか、軽く膝を曲げて対応。台湾チアの美しさと大谷選手の紳士ぶりに、国民の注目が集まりました」(前出・スポーツ紙記者)

大谷翔平と台湾の人気チアガールズ (Rakutengirls公式インスタグラムより)
大谷翔平と台湾の人気チアガールズ (Rakutengirls公式インスタグラムより)

 台湾野球とチアの関わりについて、スポーツライターの北川信行氏に話を聞くと、

かつての台湾球界は、野球賭博や黒社会とのつながりといったダーティーなイメージが強く、家族連れや女性が気軽に球場で観戦するような環境ではなかったそうです。低迷していた台湾野球の人気を回復させるべく、観客を球場に呼び込む手段の一つとして、チアによる応援文化が育まれていったように思います

 彼女たちが日本人の心を掴み、これほどまでに注目を集めているのはなぜだろうか。

日本でも、都市対抗野球や日本選手権といった社会人野球の大会では、出場チームのチアがブラスバンドと共に応援席を盛り上げるのが恒例となっています。ただ、今のNPBの試合では、チアはベンチの上で観客席に向かって踊りを披露するのではなく、グラウンドレベルで試合前やイニングの合間にダンスを披露したり、イベントを手伝ったりする存在となっています。そう考えると、物珍しさと観客との距離の近さが、日本人に刺さっている要因のように思います」(北川氏)

 思わぬ形で“台湾チア旋風”が広がりつつある日本。WBC閉幕後もこの熱気は続いていくのかどうか、注目したい。