「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第74回 馬淵優佳

 昨年、現役復帰した飛び込みの馬淵優佳選手が、7年ぶりに出場した日本選手権で優勝しました。馬淵サンと言えば、水泳選手の瀬戸大也と結婚して競技を引退、2人のお子さんのお母さんでもあります。ブランクもあり、体力の変化や子育てなど、あらゆる意味で調整が必要な状態で優勝を成し遂げたことは快挙としが言いようがなく、2024年のパリオリンピックにも期待が高まります。

 こんな時に蒸し返してなんですが、馬淵選手と言えば、どうしても「あのこと」が思い浮かんでしまいます。彼女の夫は、東京オリンピックで金メダルにもっとも近いオトコの呼び声が高かった瀬戸大也選手。馬淵サンは彼の金メダル獲得のために競技を引退し、「支える妻」になることを決意したのでした。夫婦仲はよく、美しい妻とかわいい子ども。インスタグラムにアップされるおいしそうな手料理や、記念日を祝う夫婦。こんないいイメージの家族を企業が放っておくわけはなく、ANAや味の素など日本を代表する名だたる大企業がスポンサーとして名乗りを上げました。

夫・瀬戸大也が不倫した理由

 しかし、2020年に『週刊新潮』により、瀬戸選手が不倫をしていたことが明らかになります。相手はどうも1人ではなかったようで、インスタグラム経由で地方在住の女性をナンパしていたことも同誌によって明らかになります。『女性自身』によると、実は馬淵サンは瀬戸選手のモラハラ的な態度に耐えていたと報道されました。何せ元のイメージがよかっただけに、瀬戸選手の好感度は大幅にダウンし、スポンサー契約を切られてしまいます。馬淵サンも夫婦円満をSNSでアピールしていたので、愛され偽装をしていたんだと見る人もいたようです。

'17年の結婚式での瀬戸大也と馬淵優佳(馬淵のインスタグラムより)

 馬淵サンは夫を許すのか、それとも離婚か。世間はやいやい騒ぎましたが、私は本連載(記事:瀬戸大也、なぜ“家庭円満”をアピールする男に限って不倫をし、さらにバレるのか)において「馬淵サンは競技に復帰しては?」と書きました。すると、Twitterで読者から私宛に「いまさら競技に復帰してどうする。たいした成績も残せないだろうし、妻が留守がちになれば、瀬戸選手にみすみす不倫するチャンスを与えるようなものじゃないか」というリプライが飛んできたのでした。

 不倫をする理由は、人によっていろいろあるのでしょう。7月26日にYahoo!ニュースで配信されたスポーツライターのキム・ミョンウ氏のインタビュー記事によると、瀬戸選手は「結婚して子どもを持っている夫婦は、支え合って子育てをしていくものなのに、自分は勘違いしていました。普通のサラリーマンとアスリートは違うんだと勝手な思い込みもありましたし、それはすごく傲慢な考えから生まれていたので、とても惨めですよね」と当時を振り返っています。

 つまり、瀬戸選手の不倫は、悪いことと知りつつ相手の女性を愛してしまったというよりは、ちょっと調子に乗っていたことが原因とみることができるでしょう。もっとも、アスリートのようにたった1回の試合にすべてをかける人たちは、調子に乗りやすい性質も必要だと思うのです。日本中のみんなが自分を応援しているから、結果を出す! くらいの単純さ、ノリのよさは勝負に必要なのではないでしょうか。