彼のサインポスターなどを展示する里庄町役場も、経済効果を実感しているようだ。

町のキャラクター“里ちゃん”のグッズ売り上げは2020年は3万1000円でしたが、2021年は125万8000円になりました。これまで原子物理学の父ともいわれる仁科芳雄博士の遺品類を展示する仁科会館や、藤井さんのMVロケ地の1つであるつばきの丘運動公園といった施設をPRしてきましたが、藤井さんがブレイクされる前の観光客はそれほど多くはなかったと思います。初対面の方に“風さんのふるさとですよね”と言っていただけることが増え、里庄町の知名度向上につながっていると感じます」(企画商工課担当者)

マナーを守った観光を呼びかけ

 また、こんなお願いも。

「多くのみなさまが里庄町を訪れてくださり、感謝しています。一方で、住宅地で大きな声での会話、路上駐車や個人の家の敷地内に入るなどの行動も見受けられます。どうぞいま一度、マナーを守った観光をしていただければと思います」(同・担当者)

 藤井の事務所に、聖地巡礼ツアーの反響について問い合わせをすると、

「ツアーが公式なものではないため、お答えしかねます。藤井風に関しましては、地域に固執せず、音楽で世界中の方々のお力になれるような表現を目指して活動させていただいております」

 今や世界中から注目を集める藤井。地元は大スターの活躍でお“まつり”騒ぎになっているようだ。