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ー 中国ではゲームも「1日1時間」
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ー 「ゲームは1日1時間」の本当の意味

 世界で10億人が利用しているという動画配信アプリ『TikTok』。最近ではSNSで日々拡散されている、若者の迷惑行為を量産させる“温床”とのイメージも強いが、このたび「アメリカで1日の使用時間を1時間とする」との規制措置が発表された。

SNS依存による悪影響が社会問題となっているアメリカにおいて、特に若者の間で普及していたのがTikTok。措置は18歳未満の利用者に対するもので、3月1日にも60分以上を視聴した場合には“パスコード”入力を必要とする機能を導入していたばかり。

 もとより運営会社が中国系企業ともあってアメリカでは使用を懸念されていたTikTokですが、今後は日本でも同様の措置が取られる可能性もありますね」(全国紙社会部記者)

 このニュースを取り上げた『スッキリ』(日本テレビ系)で、コメンテーターとして出演した18歳の本田望結が「苦しい」と吐露したように、SNSとしてのコミュニケーションツールのほか、さまざまな目的で使われているTikTok

 若者にとって日常に欠かせないツールになっているようで、SNS上でもユーザーから続々悲鳴が上がっている。その一方でーー、

ゲームは1日1時間の現代版か… 気づいたらずっと見ちゃうからな》
《昭和 ゲームは1日1時間 令和 TikTokは1日1時間》
《昔、高橋名人は「ゲームは1日1時間!」と言った。 今は「TikTokは1時間!」かw 》

TikTokは1日1時間」と聞いて、「ゲームは1日1時間」を思い出した中年世代の声も。

 彼らが子どもの頃に何時間も熱中してプレイしたことで、社会問題にもなった『ファミコン』。中には、我が子と喧嘩しながら“ゲーム禁止”を言い渡した親たちの救いとなったのが、当時の子どもたちが尊敬してやまなかった高橋名人が訴えた「ゲームは1日1時間!」規制だった。

中国ではゲームも「1日1時間」

 確かに時間が経つのを忘れてプレイする、視聴するという面ではゲームTikTokは通じるものがありそうだ。SNSの側面も持つオンラインゲームが登場して以降は、“ゲーム依存”なる言葉も生まれるなど世界各国でも社会問題に。

 実際、TikTokの母体である、世界最大のオンラインゲーム市場でもある中国ではゲーム依存が問題視され、2021年9月から「18歳未満の子どもがオンラインゲームをするのは金、土、日曜と祝日の午後8~9時のみ」とするゲーム規制が設けられた。

 まさに「ゲームは1日1時間」を国家単位で主導しているのだ。このゲーム規制に倣って18歳未満のSNS依存を防ぐべく、「TikTokは1日1時間」規制に動いた可能性もありそうだ。