「2016年11月9日付『日本経済新聞』の『私の履歴書』では、良一氏の長男であり、吉次氏の兄にあたる作曲家・服部克久氏(2020年死去)が、服部家とジャニー氏の交流について明かしています。やはりジャニー氏は、ジャニーズ事務所名誉会長を務めた姉・メリー喜多川氏(2020年死去)と一緒に、服部家に入り浸っていた時期があるそうで、その縁から克久氏は、フォーリーブス出演のミュージカル『少年たち』で音楽を担当したとか。

 家族ぐるみの付き合いは長年にわたり、ジャニー氏は良一氏の葬儀で親族席に座り、愛用のピアノまで譲り受けたといいます。なお、そのピアノは、ジャニーズの舞台で使用されることもあり、2012年上演の『新春 滝沢革命』では、滝沢秀明氏が演奏を行ったそうです」(ウェブメディア編集者)

朝ドラにジャニーさんのモデルが登場の可能性?

 良一氏が亡くなった1993年の『NHK紅白歌合戦』、少年隊は自身の持ち歌ではなく「服部良一メドレー~紅白バージョン~」を披露していたが、「それも服部家とジャニー氏が懇意な仲であったからこそ実現したのでは」(前・同)という。

「また以前より、良一氏の曾孫がジャニーズJr.として活動していたのではないか……といううわさもあり、服部家とジャニー氏は切っても切れない仲のようです。そんな中、ジャニー氏が吉次氏に性加害を行っていたなんて、あまりにも残酷。服部家の関係者も、今回の告発には大きなショックを受けているのではないでしょうか」(前・同)

2023年度後期『ブギウギ』の出演者紹介(NHKホームページより)
2023年度後期『ブギウギ』の出演者紹介(NHKホームページより)
【写真】ジャニー喜多川氏からの性被害を告発した元ジャニーズたち

 吉次氏の訴えは、「NHK関係者にも激震を走らせたのではないか」と指摘するのは、さるエンタメ誌編集者だ。同局は今年10月から、連続テレビ小説『ブギウギ』を放送予定。同作は、笠置シヅ子氏をモデルにしたフィクションで、彼女のメイン作曲家である良一氏を模した“羽鳥善一”というキャラクターも登場する。

「その“善一”役を草なぎ剛さんが演じると情報解禁された次の日に、吉次氏の性被害告発インタビューが配信されたんです。これには、NHK関係者もかなり衝撃を受けたと思います。なお、同作はあくまでフィクションですが、良一氏と笠置氏のアメリカ巡業は、当時異例のことだっただけに、劇中で描かれる可能性は高い。ただ、その際、2人に大きく関わったジャニー氏をモデルにしたキャラクターは、性加害問題が取り沙汰されている状況だけに、登場させることは難しいのでは……」(前・同)

 SNS上では、『ブギウギ』で描かれる世界の背後に、性虐待があったことを知り、≪見る気がしない≫と訴える人が散見され、また草なぎに対しては、同情の声も寄せられている。果たして吉次氏の告発は、『ブギウギ』に何らかの影響を与えるのだろうか。