「ヤバい女」のイメージが固まるのは当然

 だから、8月以降の彼女の騒動や発言は、非常にもったいないなとも感じる。

 2016年の再婚以降は目立った騒動を起こしておらず、ようやく平穏な幸せを手に入れたのだというイメージが少しずつ浸透してきた時期だったからだ。2016年以降、長い年月をかけて地道に行動で示してきており、「昔はヤバかったけど常識ある大人になったんだな」と世間が認め始めていた頃合いだっただけに、とても残念。

 ちなみに、「私の事を何も知らない人達に私の人間性を語られても」という彼女の言葉は、一理あるとは思う。

 確かに大衆は、実際には一度も会ったことのない「加護亜依」という人物をあれこれと語っているわけで、数々の報道をベースにしているとしても憶測の域を出ないのは否めない。

 そのため、実際に加護亜依がヤバい人物なのかかどうかは、深くかかわったことのある周囲の人間にしか、本当のところは判断できないことだろう。

 ただ、加護本人と深くかかわることはできない大衆が、これまでのスキャンダルをもとにして彼女の内面を想像してイメージを固めていくのは仕方のないこと。要するに、彼女が実際にヤバいかは置いておくとしても、「ヤバい女」というパブリックイメージが形成されるだけのことを本人がしてきたのは事実ということだ。

 いずれにしても、ヤバいかどうかは本人が決めるものではなく、周囲にいる人物が決めること。本人の自己申告ではなく他者が評価するものだということを、加護は早く気づいてほしい。

堺屋大地●コラムニスト、ライター、カウンセラー。 現在は『文春オンライン』、『CREA WEB』(文藝春秋)、『smartFLASH』(光文社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『日刊SPA!』などにコラムを寄稿。これまで『女子SPA!』(扶桑社)、『スゴ得』(docomo)、『IN LIFE』(楽天)などで恋愛コラムを連載。LINE公式サービス『トークCARE』では、恋愛カウンセラーとして年間1000件以上の相談を受けている(2018年6月度/カウンセラー1位)。公式Twitter:https://twitter.com/sakaiyadaichi