中川市長の過去の不適切発言
中川市長は就任翌年の2022年4月に「直江津には商店街がない」と発言。ここから“不適切発言”が始まっていった。同年6月には、市民対話集会で「人を傷つけたら、げんこつをくれるぐらいでいい」翌年7月には、市内の私立高校について「レベルが下の方にある」などと失言が続いた。
特に上越市政に関して大きな話題となったのが、私立高差別発言から1年も経っていない頃、市議会本会議での「多くは工場勤務で高校を卒業したレベルの皆さんで、頭のいい方だけが来るわけではない」という発言。この学力差別発言は全国でも報道され、市役所には400件近い抗議の声が寄せられ、中川市長の辞職を求める市民集会も開かれた。
公務の式典や会合などでも市長は毎回謝罪を述べ、表敬訪問なども副市長が代理で対応する異例の事態となった。
止むことのない“不適切発言”と、噛み合わない議論で市民や他の市議からも市長としての資質が問題とされることが多くなっていった。
そんな中川市長だが、10月に実施される上越市長選挙に2期目を目指して立候補することを表明している。6月18には記者会見を開き、不適切な発言を巡り、市議会に辞職勧告決議を出されたことについて「ご迷惑をおかけした」と改めて謝罪した。
市長選まで残り数か月となった今、中川市長の去就が最大の焦点となっている。過去10件の失言に加えて今回の「三田市の米まずい」発言は、有権者にとって決定的な判断材料となりそうだ─。