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ー 来週からシアター確保が難しくなる理由

 吉沢亮主演の映画『国宝』が異例のヒットとなっている。公開初週の金〜日の興行収入は興行収入3億4608万1800円だったが口コミで火がつき、4週連続で前週末を上回る興行収入を記録。4週連続での達成は、社会現象となった2018年公開の『ボヘミアン・ラプソディ』以来の偉業となる。

「7月10日の段階で、興行収入は50億円を突破。今年公開された邦画実写作品の1位になっています」(映画ライター、以下同)

来週からシアター確保が難しくなる理由

 歌舞伎がテーマとあり普段映画館に足を運ばないシルバー世代も多く鑑賞していることで、公開1か月を過ぎても平日昼間の回でも満席状態に。

 『国宝』ブームが続く中、同じく吉沢亮が主演を務めた『ババンババンバンバンパイア』が7月4日に公開されたが、意外にも苦戦を強いられているという。

公開初週の週末3日間の興行収入は約1億3500万円。上映館数は『国宝』と同等の数にも関わらず、週末ランキングは5位に止まりました

 もともと『ババンババンバンバンパイア』は2月14日に公開予定だったものの、年明けに発覚した吉沢の泥酔トラブルが原因で公開延期に。予定どおり公開された『国宝』のヒットを受け、同作に追い風が吹いているという声も上がっていたが……。

『国宝』は約3時間という大作の上、心にずしりと重く響く内容です。その余韻に浸りため、『ババンババンバンバンパイア』でのコミカルな演技の吉沢さんを見る気がしないという声も多いですね

 SNSでは、

《国宝で緊張感のある演技だった吉沢亮と、450歳のバンパイア役の吉沢亮…同じ俳優がここまで振り切ってて最高でした》

 と、幅広い顔を見せる吉沢を絶賛する声も多いものの、

《まだまだ国宝の余韻に浸りたいからバンパイア見たいけど見れないよ》

 という声も。興行収入は7月10日の段階で約2億2000万円程度に止まっている。さらに来週からは逆風が吹きそうで……。

『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』第一章猗窩座再来』(公式サイトより)
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』第一章猗窩座再来』(公式サイトより)

7月18日から『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が公開されるんです。452館での公開が予定されているため、現在上映中の作品はシアターの確保が難しくなるのは間違いない

 配給会社が松竹なのも問題だという。

松竹が運営する劇場はそう多くないため、現在は『TOHOシネマズ』でも上映しています。ただ東宝制作の『国宝』のシアター数も確保しないといけないため、『鬼滅の刃』が始まれば『TOHOシネマズ』での上映はほとんどなくなってしまうのでは。ヒットの目安である10億円どころか、5億円突破も厳しいかもしれません

 『ババンババンバンバンパイア』のPRのため、普段は出ないバラエティー番組にも多数出演するなど、精力的にプロモーションをこなしていた吉沢。まさか自分の主演作品のヒットに、足を引っ張られるとは思っていなかっただろう。