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ー 「いつもとは違う何かを生み出せているんじゃないかと思います」

夫婦役の蓮佛さんとは10代からご一緒させていただいているのですが、テンポの良い掛け合いを今回は監督から止められました。それが、普段のお芝居の感覚と違いますね。蓮佛さんとは親しくするシーンがほぼないです(笑)。思った以上に不穏な関係だなというのは演じながら感じました

「いつもとは違う何かを生み出せているんじゃないかと思います」

 そう話すのは、現在放送中のドラマ『私があなたといる理由』で蓮佛美沙子とW主演を務める溝端淳平。結婚3年目の30代夫婦で、仕事を優先しがちな夫・陽介を演じている。

「陽介は、対話があまり得意ではないか、あえてしないという人。僕自身、対話はたくさんしたいほうだし、わかり合えるまで話し合いたいタイプなので、陽介とは真逆かもしれない。

 なので、美優(蓮佛)が訴えかけてきているものを陽介なりに消化する作業が、僕にとっては課題でもあって。特に僕は、何げないセリフにも間がある役。余白をつくりすぎても変だし、つくらなくてもおかしい。いろいろ悩むところはありますね

 グアムを訪れた3世代の男女が織りなすヒューマンドラマということで、一部の回想シーンを除いて撮影はオール海外ロケで行われた。

「グアムにいること自体、僕らにとっては非日常じゃないですか? 非日常的な美しい景観の中で、日常的な男女の生々しい会話が繰り広げられるギャップがこの作品の面白いところだと思いますし、ドキュメンタリーのようなリアルさがあります。

 東京にいると出てこない感情やアプローチの仕方なども含めて演じている僕らやスタッフも、みんないつもとは違う何かを生み出せているんじゃないかと思います

 グアム旅行を通じて、それぞれが“共存”と“人生の価値観”について考える姿を描く本作。そこで、溝端の旅の思い出を聞いた。

「役者としては韓国で蜷川幸雄さん演出の『ムサシ』に佐々木小次郎役で出演したことです。『ムサシ』は佐々木小次郎と宮本武蔵がお互い、恨みの連鎖を断ち切って命を大切にするというお話。最初は、韓国で上演することに反対的な意見も多くありましたが、最後はお客さんがスタンディングオベーションで泣いてくれて。

 “日韓も小次郎と武蔵のようにあるべきですね”と言ってもらえたことがすごく印象に残っています。国を超えた演劇の力を感じることができて、お芝居をしていてよかったと思った経験でした。あとは、メキシコのカンクンでケーブダイビングをしたことがあります。淡水と海水がまざる洞窟の中に入ったのですが、そこの景色がとてもキレイで印象に残っています。本当に宇宙空間のような世界観でした

 インドア派であまり海外に行くタイプではないという溝端。その理由は?

荷物が多いんです。“あれがない!”ってなるのが嫌で。例えば、お腹が痛くなったときに薬がないとか。胃腸薬や花粉症の薬、虫刺されの薬、全部持っていたい。きっと心配性なんでしょうね。だから、準備が億劫で疲れちゃうんですよ(笑)

 今回のグアムロケでも……、

「このために人生最大のキャリーバッグを買いました。体調を崩しやすいので、ビタミン剤やサプリ、薬類の入ったピルケースは必須。現場用とホテル用で、結構大きめのピルケースを2個持って行きました。

 サプリなど健康に良いものは、普段から積極的に試しているので、グアムでも飲んでいました。体調万全な状態が当たり前でいたいので!

ドラマチューズ!『私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~』テレ東系 火曜深夜24時30分~ (C)「私があなたといる理由」製作委員会
ドラマチューズ!『私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~』テレ東系 火曜深夜24時30分~ (C)「私があなたといる理由」製作委員会