これまで描いた原稿は10万ページ以上。まさに女性漫画家のレジェンドといえる存在が、井出智香恵さんだ。77歳を迎えた今も、現役として精力的にペンを走らせている。

レディコミの女王・井出智香恵の自伝漫画

 1966年に少女漫画誌「りぼん」にて『ヤッコのシンドバット』でデビュー。'68年より同誌で連載したスポ根漫画『ビバ!バレーボール』が一世を風靡する。

 1980年代からは大人向け漫画へと路線を変更し、ドロドロの恋愛・不倫などが題材のレディースコミックブームを牽引し、『レディコミの女王』と呼ばれるまでに。嫁姑の壮絶な争いを描いた作品『羅刹の家』(「週刊女性」で連載)は'98年、ドラマ化もされた。

 なお、最近では「国際ロマンス詐欺」の被害者となり、7500万円を騙し取られたことでも話題となった。

 そんな井出さんが現在、「週刊女性」誌上にて半自伝的漫画『ペンにりぼんを』を連載中だ。

 戦後間もなく、長野県の貧しい農村で生まれたチカ。男尊女卑が当たり前で男子の誕生が望まれた当時、4人目となる女子の誕生に両親は落胆を隠さなかった。

 その後、親たちの反対を押し切って上京。働きながら出版社に漫画の持ち込みをし続けたチカが切り開いていく人生は――。

 漫画家としてだけでなく、働く女性のレジェンドでもあり、自身の壮絶な経験をさらけ出して現代女性の代弁者としてあり続けている井出さんだが、前出の国際ロマンス詐欺被害だけでなく、もうひとつ世界規模の話題を提供したことも。

 井出さんの初期の大ヒット作品『ビバ!バレーボール』の絵柄が、2018年のグッチのコレクションのモチーフとなったのだ。

 このコレクションを手がけたのは、アレッサンドロ・ミケーレ。グッチの人気カリスマデザイナーだった彼は、なぜ、『ビバ!バレーボール』を知り、採用するに至ったのか。そもそも同作品は、どのような経緯で生まれたのか──。

 このたび配信がスタートした『ペンにりぼんを』の電子書籍には、一連のエピソードが初めて描かれている。

 そのほかにも、'64年の東京オリンピック、'70年の大阪万博など、日本が元気だったころのエピソードも満載だ。

ペンにりぼんを』は現在、各種電子書籍サイトにて、電子書籍と単話版を配信中。

 毎週1話ずつ配信されており、最新話は「週刊女性」本誌で読むことができる。

 こちらを読んで、まだまだ止まらない、井出さんのダイナミックな人生にあやかってみるのはいかがだろうか。

『ペンにりぼんを』第2巻 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。

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