これで禊がすんだかのように見えたが、SNS上では中川市長の謝罪行脚について、
《三田市への移動は自腹だろうか?》
《自分の失言なのに公費で行ったの?》
といった声が散見された。
「確かに、中川市長が三田市を訪れたのは、市長自身の失言が発端。謝罪行脚の移動費が公金、つまり税金で賄われているのであれば、上越市の納税者から理不尽だと思われても仕方ないかと」(ワイドショースタッフ)
移動費は「公費から支出している」との回答
上越市に、中川市長の移動費について聞いてみると、上越市秘書課から“公費から支出している”との回答があり、市側の認識として、
「この度の三田市への訪問は、市長の公務の中での発言に起因し、三田市において、三田市長や農業関係者の皆さまとの面会、三田米の評価回復に向けた協議などを行ったものであり、公務となります」
とのこと。
また、秘書課の担当者が語るには、三田市への訪問にかかる旅費を市長自身で負担するとの申し出もあり、法令上の問題がないか弁護士に確認をしたところ、実現に至らなかったという。
「市長が公務として出張する際の旅費は、市の債務と解釈され、仮に市長において法律上弁済すべき義務を負わないにもかかわらず、市長がこれを弁済した場合、すなわち市長が、旅費を支払うべき市に負担させず、自らが負担した場合は、利益供与となり、公職選挙法で禁止されている公職の候補者等による市に対する“寄附”と解される怖れがあることが確認されたことから、公費で支出するものです」(上越市秘書課)
と、市長が自腹を切れなかった経緯も教えてくれた。
今年10月で任期満了を迎え、2期目に向けての出馬も表明している中川市長だが、彼の誠意は上越市民に届くか、それとも――。