暴力問題が報じられ、8月10日に『第107回全国高等学校野球選手権大会』の出場を途中辞退した広島県・広陵高校。今年6月に設置されていたという第三者委員会による調査は続いているとのことで、世間も注視している中、8月20日にフジテレビ系で放送された『奇跡体験!アンビリバボー』の内容が物議を醸している。
同番組はこの日、「身の回りで起こるかもしれない近隣トラブル」や「平和なはずの職場で起こる異変!」などいくつかのトピックで構成されていたが、そのうちの1つ「強豪バレー部 いじめ疑惑の真相!」に、視聴者は“違和感”を抱いたようだ。
広陵高校を示唆して“いじめ問題”を紹介
それは約20年前、自ら命を絶ったバレー部員の母親が“いじめ疑惑が原因”だとして生徒や校長を訴え、このとき加害者とされた側に誹謗中傷が殺到したものの、裁判ではいじめ認定されなかったというもの。さらに、亡くなったバレー部員が“母親の言動に悩んでいた”という真相も明らかにされたことなども、再現VTRを交えながら紹介された。
「番組は、このトピックを扱う冒頭に“つい先日、野球の強豪校が甲子園で開催中の全国高等学校野球選手権を途中辞退”“部内でのいじめ・暴力に関する問題が報じられ、SNS上の一部では関係者に対する誹謗中傷も書き立てられた”というナレーションを入れていました。番組の公式サイトにも、同様の記載があります」(テレビ誌ライター)
このナレーションが“広陵高校の件を指している”と感じた視聴者は多く、SNS上には以下のように賛否両論の声が寄せられた。

《最初に広陵の件に触れた後にこの事案のVTRを流し始めたけど、この件と同じで事実無根であると言いたい感じなんかな》
《広陵の話が同じような感じだと誤認させかねない》
《このタイミングでのあの内容もたまたまだったのかな…。まるで「被害者が嘘ついてる可能性もありますよ」って言いたい感じに聞こえたんだよね》
《実際、まだ冤罪の可能性がないわけでもないんだし、一方の意見だけで断罪するのは危険だよって話じゃないの?》
《当事者でもない部外者が過剰に煽るのは間違ってるって言いたいんだと思うよ》
また、《フジテレビはひどいな。こんなタイミングで被害者のデマなんていう印象操作する行動がアンビリバボーだよ。またスポンサー離れ起きちゃうよ》《いずれにしてもそういうタイミングでまた誤解を生むような放送をしてしまうフジテレビの間の悪さ》など、フジテレビの判断に苦言を呈する意見も。
広陵高校は8月21日、野球部監督・中井哲之氏の退任を発表。秋の県大会地区予選には出場するということで、騒動の調査報告と併せて注目が続く――。