
自民党総裁戦に立候補している小泉進次郎陣営が、9月25日発売の『週刊文春』で報じられていた“ステマ”疑惑を「概ね事実」と認めていることがわかった。
報道で明らかにされたのは、動画配信サービス『ニコニコ動画』にて、小泉進次郎氏(44)の推薦人にも名を連ねる牧島かれん氏(48)の事務所から、関係者あてに《ポジティブなコメントを書いて欲しい》との要請があったとのこと。
いわゆる“サクラ”による“進次郎称賛コメント”を投稿させたもので、これが「ステルスマーケティング」と指摘されたわけだ。
主なコメントとして《総裁まちがいなし》《泥臭い仕事もこなして一皮むけたのね》といった、進次郎をヨイショするだけならまだしも、中には《ビジネスエセ保守に負けるな》などと、保守色が強い高市早苗氏(64)への誹謗中傷と受け取れる内容もあったよう。
政府・総務省でも対策が講じられている、社会問題にもなっているインターネット上の誹謗中傷を、内閣総理大臣を志す小泉陣営が率先して行っていたのならばシャレにもならない。
案の定、【#小泉進次郎 候補を応援しています】との投稿をしていた牧島氏の公式Xには、批判や説明を求める書き込みが殺到。まもなく“説明責任”から逃れるようにコメント欄をそっと閉鎖するのだった。
推薦人が進次郎内閣の主要ポストに

与党事情に精通する政治ジャーナリストは「誹謗中傷も問題ですが」と前置きしつつ、
「ステマ指示を出したのは進次郎本人ではないのはもちろん、牧島氏でもなく、“知らなかった。秘書やスタッフが勝手にやった”などと責任転嫁する、おおよその筋書きが見えるようです。
ですが一番の問題はデジタル大臣、内閣府特命担当大臣などを歴任してきた牧島氏、ないし関係者がステマを使って国民を誘導するような“情報操作”していたこと。仮に進次郎が首相になった暁には、推薦人である彼女も主要ポストに就く可能性もあります」
小泉氏を推薦するのは、石破茂内閣で財務大臣を務めた加藤勝信氏(69)、麻生派の牧島氏を含めた20名の国会議員。また麻生太郎最高顧問(85)、岸田文雄前首相(68)に並ぶ“キングメーカー”とされる菅義偉前首相(76)も全面支持を表明している。
「参院選前に掲げられた、“国民一律の2万円の給付”の“バラマキ”公約さえ守ろうとしない石破内閣と自民党。進次郎も20日の立候補会見で、“現金2万円の給付実現は難しい”との見解を示しています。
そんな約束も守らない、ましてや当たり前のように“ステマ”を指示して、国民を自分たちの思うように誘導する陣営に危うさも覚えます。ネットでは“総裁選辞退”がトレンドワードに上がっていますが、これが“ステマ”ではない国民の真意でしょう」(前出・政治ジャーナリスト)
9月26日の会見で、陣営の非を認めた上で「引き続き緊張感を持って総裁選に臨みたい」と、辞退意思はないことを示した小泉氏。トップとして騒動を招いた責任をとる気はさらさらないようだ。