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ー 「親が悪い」市長の過激発言

 学歴詐称疑惑が取りざたされた静岡県伊東市の田久保眞紀前市長や、“ラブホ密会"が報じられた群馬県前橋市の小川晶前市長など、相次ぐ市長による騒動。

 前出の2人はすでに市長という立場から失職しているが、今度は静岡県富士宮市の須藤秀忠市長による不適切発言がフィーチャーされている。

「親が悪い」市長の過激発言

「須藤市長は12月2日に行われた市議会で、児童や生徒の不登校に関して問われ、“子供が学校に行かないのはなぜかと考えてみると親が悪い。学校が悪いのではない。親が子供のしつけをちゃんとしていないから学校へ行かなくても良いというのが当たり前みたいになっている”などと過激な発言を行いました。

 その後、須藤市長は議会終了直前に“不登校は親だけの責任であると捉えられかねない発言がありましたので、取り消しをさせていただきたい”と発言を撤回しています」(全国紙政治部記者)

 須藤市長に質問を投げかけた仲亀恭平議員は、「不登校は親の責任だと強く明言されたところが衝撃的だった」としたうえで、

「市長の発言を“残念に思った”と指摘。市長は発言の撤回に対し、“『過ちては改むるに憚ること勿れ』という思いがあって、私の言い過ぎだった”と説明しています。過ちを犯したと気づいた結果、ためらわずに改めるべきと考え、発言の撤回をしたのでしょう。

 しかし、ネット上では、 《一概に親のしつけにされるとは全くの知識不足》など一部からは批判が寄せられている状況です」(前出・全国紙政治部記者)

 さらに、市長のひと言が気になった人もいたようで、《「言い過ぎた」という言葉から、まだ分かってないということが分かるね。不登校について知識が無さすぎるし認識が甘い》という指摘もあった。

「撤回したとはいえ、過激な発言であったことは間違いありません。ただ、その一方で《言い方の問題だった》など、市長を擁護するような意見も上がっています」

 この発言に対し、市民はどのように感じているのだろうか。富士宮市に問い合わせてみると、

「12月3日の時点で17件のご意見がございました。ご意見はお問い合わせフォームから寄せられることが多く、直接お電話でのご連絡はいただいておりません。発言に対してのお叱りの声が多い中、“教育”に対するご意見を述べられている方もいらっしゃいました」(富士宮市広報担当者)

 田久保前市長の学歴詐称疑惑が発覚した当初は1日に約300件の問い合わせ。小川前市長のときは報道直後、約500件のクレームが寄せられていた。

「今回の不適切発言は学歴詐称・ラブホ密会と比較すると、そこまで問題視されるものではなかったということでしょう。何より、即過ちを認めたことが功を奏したのではないでしょうか。市長には自身の言葉の重みを再認識していただき、引き続き市民のための市政を進めてもらいたいですね」(前出・全国紙政治部記者)

 過ちを認め、即対応したという大きな違いだったのかもしれない。