24時間走り続けることも身体を張った“仕事”だが、今回はそれが裏目に……。フジテレビ系『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』収録中に、SUPER EIGHTの横山裕が骨折。全治2か月だという。
“前科”のあるフジの番組
「フジの発表によると、横山さんは高速で回転する台の上に乗るゲームで、右肋骨骨折、腰椎捻挫のケガを負ったそうです」(スポーツ紙記者、以下同)
番組には今、批判が殺到している。
「『ドッキリGP』は以前にも批判を招いた“前科”が。歌唱中のタレントに背後から猿に飛びかからせるというドッキリを複数回、行っています。訓練されているとはいえ、あくまで動物。しかもかなりの勢いで飛びかかっており危険な状態でした」
昭和の時代から脈々と続くドッキリ番組には近年、非難も少なくない。
「ドッキリは昭和のテレビ文化を象徴するジャンルといえ、歴史がある分、功罪もあります。芸人さんに身体を張らせる、アイドルに寝起きドッキリを仕掛ける。そこで生まれた“素”の反応を見せる。
芸人はそのリアクションで笑いを取り、アイドルなら“あの人のこんなところを見られるなんて!”とファンが喜ぶ。結果的に出川哲朗さんのようなリアクション芸人を生み出す要因のひとつになりました」(芸能記者)
時代はかわり、“痛みを伴う笑い”という言葉も生まれ、批判される対象にもなった。実際の出演者の意見はどうか。40代の中堅芸人は次のように話す。
「自分たちは身体を張ることを自ら進んでやりたがっていた世代。そして制作サイドからは“ケガをするほうが悪い!”と怒られた時代。だからこっちはケガしても隠していましたし。
“大ケガはさすがに困るけど、面白ければ……”と制作サイドは当然のように思っていて、一方で出演者も芸人を中心に同様に思っている人は多かった。まぁ良くない時代だったと思いますよ(苦笑)」
痛み(ドッキリ)を受けることはタレントとしての評価にもつながった。
「やはり身体的な危険性や、寝起きドッキリも含めた配慮がなさすぎる行為。アイドルの寝起きの姿を視聴者にさらすなんて、公開処刑的行為なわけで。かといって出演者側に事前にコンセンサスを取って行うことは、イコールやらせであり、リアクションも面白くなくなる。
昭和に生まれ、スターも生み出したドッキリですが、さすがに“賞味期限切れ”になったといえるでしょうね」(前出・芸能記者)
一方で、ドッキリ番組に限らず最近は番組収録での事故が相次いでいる。これもドッキリ番組に通じる危機意識のなさ、また出演者の軽視ともいわれるが、前出の中堅芸人は、「それもあるけど、それだけじゃない」と話す。
「運動系の企画の収録前には、出演者たちが準備運動する時間があったりしますが、一部は“やっときゃいいんでしょ”みたいなレベルで、全然ちゃんとしない。だからケガにつながったというケースも少なくないと思う」
安全性の担保と面白さは、等価交換ではあるまい。
















