8月3日、高市早苗首相が熊本地震の被災地である熊本県を視察した。7月28日の地震発生から6日後に現地入りし、ヘリなどから被災状況を自ら確認。視察の様子を首相官邸が公式SNSに投稿したのだが、その内容に強い批判が殺到している。
「災害を利用してPV」BGM付き動画が物議
視察では、地震後に爆発が起きたことで多くの犠牲者が出た「イオンモール熊本」のほか、煙突が倒壊するなどして被害者が出た「日本製紙八代工場」などを自衛隊ヘリで上空から確認。氷川町にある避難所では被災者らと面会し、励ましの言葉をかけた。
高市首相は視察後、記者団に対して「政府一丸となって震災対応や生活・なりわいの再建支援に取り組む」と述べ、熊本地震を「激甚災害」に指定する方針を表明した。
「さらに、対象地域を特定しない“本激”を適用するとし、200億円を超える規模の予備費の使用を4日に閣議決定しました。激甚災害に指定されると、インフラや農業関連施設の復旧に対する国の財政支援が手厚くなります。
能登半島地震などに比べて被害規模が限定的であることなどから、政府内では慎重論も出ていたそうですが、“やれることはすべてやる”と前のめりな姿勢を見せる首相はスピード重視で一気に判断を進める考えのようです」(全国紙政治部記者)
しかし、一方で物議を醸しているのが、官邸の公式アカウントで公開された“BGM動画”だ。今回の被災地視察をまとめた1分53秒の動画で、X(旧ツイッター)やインスタグラム、YouTubeなどで一斉にアップされた。
「防災服を着た首相が自衛隊機に乗り込むところから始まるその映像には、まるでドキュメンタリー番組かのようなしっとりとしたピアノ曲がBGMとして流れています。動画の最後は、被災者の1人が首相に“全部が全部ありがたかったです”と言う場面で締めくくられており、まるで首相が主人公の作品に。
この内容に対して、“なんで高市早苗のプロモビデオになってるの?被災者を自己アピールのネタにして人として恥ずかしくないですか?”“被災地まで利用してまでやってる感の露骨なアピール、主役はサナ”“このBGMはなんでしょうか?災害を利用してPV作ってるのかとびっくりしました”“映える動画意識してるのか、このような編集に強烈な違和感を覚える”など、疑問の声が多数寄せられています」(同・政治部記者)
動画を確認すると、かなり手の込んだ作りであることが分かる。さまざまなアングルから撮影された映像に加え、一部にはスローモーションのような演出も。視察当日の午後11時台にアップされたことを考えると、「ずいぶん準備がいいな」と受け止められるのも無理はない。
迅速な被災地視察のはずが、思わぬ形で“迅速な演出動画”として注目を集める結果となったようだ。


















