多くの国民が受信料制度に納得していない
「NHKを視聴していなくても、テレビを持つだけで“ほぼ強制徴収”という形が不満の元でしょう。しかし、NHKの提訴は放送法という法律に基づく法的に正当な行為だという点だけに、ホテルの客室ごとの契約も最高裁が追認しています。NHKが支払いを求めるのは当然の権利行使ではありますが、多くの国民が受信料制度に納得していない点が、法的な正しさとは別問題です」(社会部記者)
NHKによれば受信料の未収件数は、2020年度以降の5年間で100万件増加。この事態を受け2025年には「受信料特別対策センター」を設置し、支払督促は前年度の約11倍となる1368件まで昇った。2026年度は全ての都道府県で支払督促による民事手続きを実施し、過去最多の規模に拡大する予定とのことだ。
宿泊施設への訴訟といえば、東横イングループとの争いだろう。客室に設置されたテレビの受信料を求めた訴訟で2019年7月、最高裁が東横イン側の上告を棄却し、計約19億3500万円の支払いを命じた二審判決が確定している。先例を見てもNHKからの訴訟に対して、大半のケースでNHK側が勝訴しており、今回提訴された滋賀の宿泊施設も厳しい立場に置かれる可能性が高いとみられる。
今年3月、スクランブル化及び受信料制度に関する見解について『読売新聞オンラインで』のインタビューでNHK・井上会長は次のように明言している。
「有料配信やスクランブル方式などとは相容れない」
法廷では勝っても、世論という土俵では厳しい目が向けられそうだ─。


















