移住90周年にあたり、秋篠宮ご夫妻はパラグアイを公式訪問

《5泊の滞在の間、首都アスンシオンのほか、ラ・コルメナとイグアスという2つの移住地を訪れ、日本人移住者や日系人の方々のこれまでの歩みや現在の活躍の様子を伺うとともに、さまざまな立場で両国関係に尽力している方たちとも交流をすることができ、印象深く、かつ、有意義な旅となりました。20年の時を重ねてきたことを思うと、私たちにとって、パラグアイは大変思い出深い地となったと申せましょう》

 今年は日本人の移住90周年にあたり、秋篠宮ご夫妻は8月18日から26日まで、南米パラグアイを公式訪問した。

8月21日、日本人移住90周年記念式典の一環で開かれた物産展と移住写真展で、テープカットに臨む秋篠宮ご夫妻とパラグアイのペニャ大統領夫妻(写真/共同通信)
8月21日、日本人移住90周年記念式典の一環で開かれた物産展と移住写真展で、テープカットに臨む秋篠宮ご夫妻とパラグアイのペニャ大統領夫妻(写真/共同通信)
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 そして帰国後、宮内庁は「パラグアイご訪問を終えて」という長文の文章を発表し、その中で、秋篠宮ご夫妻は前述したように、今回の公式訪問の意義などについて綴っている。

 ご夫妻のパラグアイ公式訪問を振り返ってみたい。パラグアイ到着後、英雄廟で献花をした。三国同盟戦争(1864〜1870年)とチャコ戦争(1932〜1935年)で命を落とした人たちが祀られている廟で、南米史上最も苛烈な戦とされる三国同盟戦争時には、パラグアイの男性の9割が命を落とし、子どもも戦争にかり出されたとの説明を受けた。

 2日目には、ペニャ大統領夫妻を表敬している。今回の訪問は、昨年5月に来日した大統領から直接、訪問のオファーを受けたことが始まりだった。歓迎午餐会で、大統領夫妻とさまざまな話をすることができ、日本との関係をとても大切に思っていることが端々から伝わってきたという。

 その後、訪れた港文化センターでは、パラグアイの手工芸品・ニャンドゥティの実演を見学し、同国の伝統的な音楽のひとつであるグアラニアの演奏を鑑賞した。

 翌日は、パラグアイ日本人移住90周年記念式典に出席した。式典には、ペニャ大統領夫妻やパラグアイ各地からの日本人移住者、日系人たちが参加していた。式典に続いて行われた祝賀会では、移住の歴史を振り返る動画、日本と関係のある4つの学校の子どもたちによる合同の合唱などが披露された。

 日本と関係の深いパラグアイの人たちや、全国から集まった日本人移住者、日系人たちと懇談したが、ご夫妻はこう綴っている。

《日本とパラグアイとは地理的に離れていますが、とても親しい関係を築いています。これは両国の関係者や両国民の努力の賜物であり、また、両国の架け橋として活躍する日本人移住者・日系人の人々の貢献によるところが大きいと感じました》

 今回の訪問は、かつて日本人が移住した居住地を訪れることが目的の一つだった。2006年秋に秋篠宮さまが公式訪問した際はラ・コルメナだけだったが、今回は最も新しい移住地であるイグアスにも足を延ばしたという。