朝ドラは“タイパ”が悪い?

 さらにSNSでの「感想バトル」の激化により、ライト層の“離脱”という、現代社会ならではの理由も重なるという。

「朝ドラの放送直後からXなどで“#朝ドラ反省会”などのハッシュタグを中心に議論が巻き起こる構造になっています。これにより、展開がつまらない、共感できない、といったネガティブな評判が一度SNSに広まると、ライト層が一気に離脱する悪循環が生まれやすくなっています」

連続テレビ小説『おむすび』で話題となった橋本環奈のギャル姿(番組公式Xより)
連続テレビ小説『おむすび』で話題となった橋本環奈のギャル姿(番組公式Xより)
【写真】壮大にズッコケた橋本環奈主演の『おむすび』のギャル姿

 と、作品の細かいツッコミどころが拡散されやすい環境が、リアルタイム視聴の意欲を削ぐ結果になっているという。またライト層や若者たちを中心としたタイパ(タイムパフォーマンス)重視の視聴者とのズレも……。

「半年間にわたって130話前後を毎日15分ずつ見るというフォーマット自体が、Netflixなどで全話一挙配信される海外ドラマに馴染んだ若い世代には合わないんですよね。半年間かけてじっくり主人公の成長を描くというスローペースは冗長に感じられがち」

『おむすび』や『風、薫る』の13%台という数字を受けて、もはや世帯視聴率だけで作品の価値を測る時代は終わりつつある。

 NHKも配信指標を含めた新たな評価軸の提示や、放送枠そのもののあり方の見直しを迫られているのかもしれない。

 【過去10年の朝ドラ視聴率】

※世帯の期間平均視聴率。

2026年前期『風、薫る』13.8%(主演:見上愛・上坂樹里)
2025年後期『ばけばけ』15.2%(主演:髙石あかり)
2025年前期『あんぱん』16.1%(主演:今田美桜)
2024年後期『おむすび』13.1%(主演:橋本環奈)
2024年前期『虎に翼』16.8%(主演:伊藤沙莉)
2023年後期『ブギウギ』15.9%(主演:趣里)
2023年前期『らんまん』16.6%(主演:神木隆之介)
2022年後期『舞いあがれ!』15.6%(主演:福原遥)
2022年前期『ちむどんどん』15.8%(主演:黒島結菜)
2021年後期『カムカムエヴリバディ』17.1%(主演:上白石萌音・深津絵里・川栄李奈)
2021年前期『おかえりモネ』16.3%(主演:清原果耶)
2020年後期『おちょやん』18.0%(主演:杉咲花)
2020年前期『エール』20.1%(主演:窪田正孝)
2019年後期『スカーレット』19.4%(主演:戸田恵梨香)
2019年前期『なつぞら』21.0%(主演:広瀬すず)
2018年後期『まんぷく』21.4%(主演:安藤サクラ)
2018年前期『半分、青い。』21.1%(主演:永野芽郁)
2017年後期『わろてんか』20.1%(主演:葵わかな)
2017年前期『ひよっこ』20.4%(主演:有村架純)
2016年後期『べっぴんさん』20.3%(主演:芳根京子)
2016年前期『とと姉ちゃん』22.8%(主演:高畑充希)
2015年後期『あさが来た』23.5%(主演:波瑠)