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 9月24日、胆管がんで亡くなった川島なお美さん。女優の仕事に支障が出る可能性がある抗がん剤治療を拒び、直前に肋骨を骨折していたものの、ケガの痛みに耐えながら亡くなる1週間前までミュージカルに強行出演していたことも話題になった。

 仕事だけでなく、恋多き女としても世間を騒がせた川島さん。華麗な恋愛遍歴の末に出会ったのが、パティシエの鎧塚俊彦。

「恋のキューピッドとなったのは、フィギュアスケーターの荒川静香さん。川島さんの家で金メダルのお祝いパーティーがあり、そのとき鎧塚さんがケーキの注文を受けたことがきっかけだそうです」(ワイドショーレポーター)

 はじめは“運命の人”とは感じていなかったが、1週間後にデート。そのときに鎧塚がパティシエらしい心遣いをしたことが、ふたりの距離を急速に縮めることに。

「鎧塚さんはその日、川島さんの愛犬たちに特製のデザートを持参していたんです。初デートでは家に上げないことに決めていたのですが、それで彼女は鎧塚さんに自宅へ寄るように誘ったそうです」(前出・レポーター)

 ときにケンカもしたが、仲睦まじかった夫婦に試練が訪れる。’10年春に、鎧塚の眼底の視神経乳頭に異常が見つかったのだ。失意の病床では川島さんの献身が支えとなったことをインタビューでこう語っている。

《お医者に行くときも“来んでええよ”と言っても、いつも家内は一緒に来たがりました。普通だったら旦那の目が見えなくなったら落ち込むと思うんですが、そんな姿は見せずに、いつも強くて明るくて。それに救われました》

 残酷な運命は、まだ終わっていなかった。’13年の夏、今度は検査で川島さんに腫瘍があることがわかった。そのとき、すでに余命1年だと宣告されていたという。

「毎年受けていた人間ドックで『肝内胆管がん』の疑いがあると言われました。川島さんはあまり落ち込むことなく、それどころか舞台があるから手術をしないと言い張った。そこで、鎧塚さんから“自分の身体を第一に考えなさい”と諭され、手術を決めました」(芸能プロ関係者)

 『大手町アビエスクリニック』の早田台史医師によると胆管がんはまれな病気で、見つかりにくいものだという。

「どちらかというと症状があまりはっきりと出ないがんなので、早期発見が難しく、自分で異常に気づいたときはすでに進行していて手遅れになっていることが多いんです」

 根治するためには、外科的手術しかないと言われている。しかも、手術すれば必ず治るわけではない。

「すでにリンパ節に転移をしていたり、胆管がんの性質上がん細胞を取りきれないことも多く、なかなか根治的な手術ができないことが多いです。また、胆管がんは予後が悪いがんで、5年生存率が約20%。外科的にがん細胞が切除されても、よくて30%から40%です。切除不能の場合は10%と言われています」

 原因は明らかになっていないが、いくつかの危険因子が関与しているそう。

「胆石、硬化性胆管炎、潰瘍性大腸炎、B型やC型などのウイルス性肝炎。寄生虫の感染などいくつかの危険因子がありますが、アルコールに関しては明らかな証明はされていません」