3月末の放送をもって、水谷演じる杉下右京の"相棒"を退くことが発表された成宮。となると、次シーズンからは新たなパートナーがキャスティングされることになる。今度はいったい誰が相棒になるのか。アンケートをとってみると、大本命はあの人で─

『相棒』の制作現場では実際にどんな話が進んでいるの?

 このように、アンケートでは仲間由紀恵が1位を獲得したが、実際の制作現場ではどのような話が進んでいるのか。

「当初、大本命は及川さんでした。しかし『相棒』は2クール(半年)のドラマ。レギュラー陣は年間の約3分の2のスケジュールを渡さねばなりません。卒業後に仕事のオファーが増えた彼は、スケジュール調整に四苦八苦しているそう」(テレビ局関係者)

 前出のアンケートでも2位につけた及川。現場ではむしろ彼の復活という形で話が進んでいたようだ。ただ、それが実現するかどうかはスケジュール次第ということに。そこで、もうひとつのプランが浮上してきた。ランキングでも堂々の1位に輝いた仲間だ。

仲間由紀恵がつぎの"相棒"になる8つの理由

 その根拠として、制作会社関係者は次の8点を挙げる。

①彼女の主演作『トリック』(テレ朝系)を手がけたプロデューサーが、今シーズンから『相棒』を担当している。

②さっそく初回のゲストで仲間を起用したところ、高視聴率を記録。シーズン中盤にも2週にわたって登場させた。それも水谷と仲間の主導で事件を解決するなど、まるで特命係の2人といわんばかりの演出だった。

③番組公式ホームページの人物図には、すでに彼女が書き加えられている。ゲストがこのような扱いとなるのは、かなり珍しい。

④一昨年に公開されたスピンオフ映画の主役・田中圭も、最初はドラマにゲストとして登場させた。仲間の場合も、次のシーズンでのレギュラー起用を見込んでの流れ作りと考えられる。

⑤『相棒』は社会性を盛り込むドラマでもあり、男女均等化が進む今、女性の相棒を登場させることは、その要素もアピールできる。

⑥老若男女が楽しめる作品でもあるが、ファンは圧倒的に女性。彼女は同性にも支持されている。

⑦『相棒』の水谷と『トリック』の仲間というテレ朝系推理ドラマの二枚看板ふたりを据えるだけで話題性・期待感は間違いなく高まる。

⑧『トリック』が昨春の映画版で終止符を打った。彼女の『相棒』起用は、功労者への配慮ともなる。

 なかでも重要なのは、彼女が女性に支持されるトップ女優だということ。実は"女性相棒"こそ、このドラマがずっとあたためてきたプランなのだ。

「ただ、適役がいないことで封印されたままでした。それが『トリック』の終了によって、仲間さんという方向性が見えてきた。どうやら、成宮さん世代の俳優では世界観を作るのは難しいようだし、ややマンネリ化してきたドラマにカンフル剤を打つ意味でも、彼女のような女優にしたほうがいいのではないか、ということです」(前出・制作会社関係者)

相棒

 気になるのは、すべてにおいて大きな発言力を持つ水谷の意向だが……。

「あれほどシビアな水谷さんですから、不満があれば何度もゲスト出演はさせないはずです。彼女は十分に水谷さんのお相手ができる実力の持ち主。ふたりが組むことで、次のシーズンでは『相棒』が完全復活するかもしれません」(前出・制作会社関係者)

 ところで、及川や仲間以外の誰かが、相棒になる可能性はないのだろうか。

 コラムニストのペリー荻野氏は「原点回帰があってもいいのでは」として、寺脇が演じた亀山薫のような〝体育会系ノリ〟を期待する。

「昔は亀山(寺脇)が感情に任せて突っ走って、それを右京さんが"ちゃんと証拠を固めてから動きなさい"と諭すところがよかった。今、auのCMで浦島太郎役をやっている桐谷健太さんなんか面白いんじゃないでしょうか。あとは中尾明慶さんもいい。ふたりはドラマ『ROOKIES』(TBS系)で野球少年を演じていたので、ストレス解消でバッティングセンターに行くような場面があってもいいのかもしれません」

 かと思えば、正反対のこんなアイデアも。

「思いっきりイヤミな人でもいいのでは。うんちくを並べるんですが、最終的には全部右京さんに論破されるっていう。お笑いでロザンの宇治原さんなんか、適任だと思いますよ」 (ペリー氏)

 たしかに、どちらのプランも面白そうだ。話は戻って仲間の件。実は及川同様、スケジュールに問題があるらしい。『相棒』は毎年10月~翌3月にかけて放送されるが、

「森光子さんの代表作だった『放浪記』を引き継ぐことが決まっていて、その皮切りが10月14日からの東京公演なんです。そこから大阪、愛知、福岡と、翌’16 年1月まで続きます。その前の稽古にかかる期間も考えると、並行して『相棒』の撮影をするのは無理がありますね」(舞台関係者)

 撮影を前倒しにして今春から撮り始める、という奥の手もあるにはあるが、

「2月から8月までNHKのドラマ『美女と男子』の収録が入っています。毎回の出演はかなり厳しいはず。あっても、木村佳乃さんがやっているような、準レギュラー的なポジションでの起用となるのではないでしょうか」(芸能プロ関係者)

 及川についても、

「相棒として出演するための調整が難しいということになれば、これまで岸部一徳さんが演じてきた官房長役で復帰か、という話も飛び交っています。神戸の現職は警察庁長官官房付ですし。この役なら大きくスケジュールを取られることもなく、各所と折り合いもつくからです」(前出・芸能プロ関係者)

 7か月後、水谷の相棒になっているのは仲間か及川か、それとも別の人物か─。