小幡育子園長は取材を振り切り、無言のまま自宅へ入っていった

「無許可で2家族のベビーシッター業を請け負っていたようです。残業代などは出ず、園内での勤務時間を調整するということになっていたそうです」(前出・市監査指導課)定員46人の保育には、国の基準で9・6人の保育士が必要になるが、去年の12月までは9人しかいなかった(市には13人と報告)。『園契約』の児童を含む68人を見られるはずもない。さらに、

 保護者の間では「信じていただけにだまされた」「裏切られた」など、園長への怒りと失望の声があがった。定員超過の園児22人は、市の指導ですでに退園。本来の定員46人全員が転園を希望。保育士も大半が退職予定となり、同園は事実上、解体された。

 園長は『週刊女性』の直撃取材に対し、ひたすら無言を貫いたが電話取材には「今はお話しすることはありません。私事でご迷惑をおかけして申し訳ありません」とだけ語った。

行政は厳しいチェックを

 今回の問題は『わんずまざー保育園』だけで起きた特殊なケースとして片づけていいのか。『保育園を考える親の会』の普光院亜紀さんは「保育というものは密室で行っているものですから、保護者がいなくなったら中でどんな保育をしているのかなんてわからない」と外部の目が届きにくい現状を指摘し行政のチェック体制に厳しく注文をつける。

「だからこそ行政は、保護者の意見をしっかりと受け止める姿勢が必要です。園の話だけを聞くのではなく、きちんと事実を確認する。書類上のチェックだけではなく、保育の内容にまで踏み込んで審査をするべきです。被害を受けるのは、まだうまく言葉を話すことができない子どもたちなのですから」

 1年前の春、「保育園落ちた日本死ね!!!」がネットで広がり、国会で取り上げられるなどしたことで日本の共通の問題となった待機児童問題。園長は市の聞き取りに対し「ルールを理解していたが、保護者のニーズに応えようとしてしまった」と、ぬけぬけと言ってのけた。

 園長の不正を、捜査当局も見逃さないだろう。実態はきちんと解明されなければならない。と同時に再発防止策をきちんとすることも急務だ。第2の守銭奴園長を出さないためにも。